SHEINの「ダークパターン」問題視、消費者団体がEUに苦情

6月5日、欧州の消費者保護団体BEUCは、中国発の衣料ネット通販「SHEIN(シーイン)」がアプリやウェブサイトでより多くの買い物をさせることを狙った「ダークパターン」と呼ばれる手法を用いているとして、欧州委員会に苦情を申し立てた。写真はシーインのロゴとサイト画面のイメージ。2024年5月撮影(2025年 ロイター/Dado Ruvic)
[ ロンドン 5日 ロイター] - 欧州の消費者保護団体BEUCは5日、中国発の衣料ネット通販「SHEIN(シーイン)」がアプリやウェブサイトでより多くの買い物をさせることを狙った「ダークパターン」と呼ばれる手法を用いているとして、欧州委員会に苦情を申し立てた。
BEUCは同日公表した報告書で、アプリを離れると販売促進策が無効になると警告するポップアップの表示や、購入完了までの時間をカウントダウンするタイマーでプレッシャーをかける手法、アプリ上の無限のスクロールなどが「攻撃的な商慣行」と見なされる可能性があると指摘した。
また、SHEINが頻繁に通知を用い、1台の携帯電話で1日に12件の通知がアプリから送られているとした。
BEUCアグスティン・レイナ事務局長はインタビューで「ファストファッションには量と大量消費が必要で、これらのダークパターンは大量消費を刺激するように設計されている」と語った。
SHEINは「欧州連合(EU)の法規制を順守するというコミットメントを示すため、既に各国の消費者当局や欧州委と建設的に協力している」と表明。また、BEUCに会合を要請したが、受け入れられなかったとした。