ニュース速報
ビジネス

米クリフス、同業とUSスチール買収計画 CEO「日本は中国より悪」

2025年01月14日(火)09時49分

米鉄鋼大手クリーブランド・クリフスは同業ニューコアと連携し、USスチールの買収を目指す用意を進めている。写真は米ルイジアナ州コンベントにあるニューコアの施設。2018年6月撮影(2025年 ロイター/Jonathan Bachman)

[13日 ロイター] - 米鉄鋼大手クリーブランド・クリフスが同業ニューコアと連携し、USスチールの買収を目指す準備を進めていることが、関係筋の話で13日分かった。

それによると、買収額は1株当たり30ドル台後半となる見通しで、日本製鉄の提案である1株当たり55ドルを大きく下回る。

クリーブランド・クリフスは現金でUSスチールを買収し、USスチールの子会社「ビッグリバー・スチール」をニューコアに売却する計画だという。USスチールの本社はピッツバーグにとどまる見通し。 

クリーブランド・クリフスのローレンソ・ゴンカルベスCEO(最高経営責任者)は記者会見で、2023年に拒否されたUSスチール買収の提案を再び行う考えを示したが、詳細については明言を避けた。

「取締役会と経営陣の意向を実現するオファーを出せる立場にいることをうれしく思う」とし、買収によって「米国は良くなり、強くなる」と強調した。

さらに、日本に対する批判を強め、「中国は悪い、中国は邪悪だ、中国は恐ろしい。しかし日本はもっと悪い」と発言。日本が中国に米市場におけるダンピングや過剰生産の方法を教え、価格を引き下げたと主張した。

この日の米株式市場でUSスチールの株価は6.1%高で取引を終えた。この件に関してニューコアはコメントを控えている。

クリーブランド・クリフスによる買収案は、日鉄に圧力を強めることが狙いとみられる。日鉄は6日、バイデン大統領の買収禁止命令や対米外国投資委員会(CFIUS)の審査無効を求めて提訴したと発表。また、買収阻止のため共謀して違法行為に及んだとしてクリーブランド・クリフスを相手とする訴えも起こした。

日鉄からコメントは得られていない。

USスチールは引き続き日鉄との統合の「完了にコミット」していると表明。「当社株主に1株当たり55ドルを提供し、今後何世代にもわたり強力なUSスチールを確保するために必要な多額の設備投資と技術共有を保証し、雇用を守るのは日鉄のパートナーシップのみだ」と強調した。

全米鉄鋼労働組合(USW)はUSスチール買収を「他社」が検討していると報じられているとして声明を発表。そうした計画も「他の案と同じ精査を受けることになる。われわれの物差しは常に、工場や雇用、業界の長期的な安定に対する影響だ」と述べた。

クリーブランド・クリフスによる23年のUSスチール買収案はUSWの支持を得ていた。

ロイター
Copyright (C) 2025 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

あわせて読みたい
ニュース速報

ワールド

ホルムズ海峡通過船舶、停戦後も事実上停滞 追跡デー

ワールド

イスラエルのレバノン攻撃は停戦合意違反、交渉無意味

ビジネス

金融庁、プライベートクレジット問題で実態把握 大手

ビジネス

インタビュー:中東情勢収束のめど立たず、今期業績予
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:トランプの大誤算
特集:トランプの大誤算
2026年4月14日号(4/ 7発売)

国民向け演説は「フェイク」の繰り返し。泥沼化するイラン攻撃の出口は見えない

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    古代のパピルスから新たに見つかった「2500年前の文章」...歴史を塗り替えかねない、その内容とは?
  • 2
    韓国、生理用品無償支給を7月から開始 靴の中敷きで代用した少女たちから10年、アジア初の普遍的支援へ
  • 3
    「南東部と東部の前線で480平方キロ奪還」とウクライナ軍司令官 ロシア軍「⁠春の​攻勢」は継続
  • 4
    ポケモンで遊ぶと脳に「専用の領域」ができる? ポ…
  • 5
    「地獄を見る」のは米国か──イラン地上侵攻なら革命…
  • 6
    米特殊部隊、米空軍兵士救出「大成功」に残る多くの…
  • 7
    戸建てシフトで激変する住宅市場
  • 8
    高学力の男女で見ても、日本の男女の年収格差は世界…
  • 9
    キッチンスポンジ使用の思いがけない環境負荷...マイ…
  • 10
    撃墜された米国機から財布やID回収か、イラン側が拡…
  • 1
    米特殊部隊、米空軍兵士救出「大成功」に残る多くの疑問
  • 2
    古代のパピルスから新たに見つかった「2500年前の文章」...歴史を塗り替えかねない、その内容とは?
  • 3
    韓国、生理用品無償支給を7月から開始 靴の中敷きで代用した少女たちから10年、アジア初の普遍的支援へ
  • 4
    イラン戦争の現実...アメリカとイスラエル、見え始め…
  • 5
    「南東部と東部の前線で480平方キロ奪還」とウクライ…
  • 6
    「考えの浅い親」が子どもに言ってしまっている口ぐ…
  • 7
    「地獄を見る」のは米国か──イラン地上侵攻なら革命…
  • 8
    攻撃開始日も知っていた?──イラン戦争を巡る巨額取引…
  • 9
    米軍が兵器を太平洋から中東に大移動、対中抑止に空白
  • 10
    【銘柄】イラン情勢で一躍脚光の「NEC」 防衛・宇宙…
  • 1
    温暖化で増えた? サンマやサケ減少の裏で激増する「安価で栄養価の高い魚」の正体
  • 2
    米特殊部隊、米空軍兵士救出「大成功」に残る多くの疑問
  • 3
    「根底にあるのは怒り」...日本の「3Dプリンター住宅」企業が救う、ウクライナの未来
  • 4
    「ノーと言えるスペイン」の背景に国防意識...次期ス…
  • 5
    キャサリン皇太子妃、ナイジェリア大統領夫妻出迎え…
  • 6
    ロシア政府、痛恨のミス...プーチンの「健康不安説」…
  • 7
    数時間以内に死に至ることも...若者の間で集団感染が…
  • 8
    「日本より、自分の国(フランス)を心配すれば?」…
  • 9
    米軍も防ぎきれないイランのドローン攻撃──イラン製…
  • 10
    古代のパピルスから新たに見つかった「2500年前の文…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中