ニュース速報
ビジネス

米エクソン、30年までに250億ドル増益目標 50億ドル上積み

2025年12月10日(水)15時15分

 12月9日、米石油大手エクソンモービルは、発表した最新の長期事業計画で、2024-30年の増益幅の目標を250億ドルと従来に比べて50億ドル上積みした。写真は、パリ近郊ヴィルパント展示場で開催された、JECワールド複合材料展示会でのエクソンモービルの看板。3月撮影(2025年 ロイター/Benoit Tessier)

Sheila Dang Vallari Srivastava

[ヒューストン 9日 ロイター] -  米石油大手エクソンモービルは9日発表した最新の長期事業計画で、2024-30年の増益幅の目標を250億ドルと従来に比べて50億ドル上積みした。ガイアナや米国内のシェール産地に保有する収益性の高い資産を重視し、石油と天然ガスの増産も目指すとしている。

ダレン・ウッズ最高経営責任者(CEO)は「われわれは5年前よりも収益力が向上しており、今後のより大きな商機に備えて自由に動ける有利さがある以上、そうした流れが続くと予想している」と述べた。

30年までの上流部門の生産量見通しは石油換算で日量550万バレルと、以前の540万バレルから上方修正された。

これを後押しするのが米国最大のシェール産地、パーミアン盆地における同社の生産量見通しが以前の230万バレルから250万バレルに切り上がったことだ。

上流部門の24-30年の増益幅は140億ドル超と見込まれている。

掘削経路を見定める上では人工知能(AI)が活用されつつあり、エクソンによるとAIのおかげで事業全体のコスト削減が可能になった。

そのため30年までの経費節減目標は20億ドル引き上げられて200億ドルに達した。

またパーミアン盆地の供給コストは1バレル当たり約30ドルと、従来想定から5ドル低下した。

設備投資は来年が270億-290億ドル、その後液化天然ガス(LNG)プロジェクト進展に伴って27-30年は280億-320億ドルに上る見通しだ。

24-30年のキャッシュフロー増加幅目標は350億ドルで、従来に比べて50億ドル増えた。

ロイター
Copyright (C) 2025 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

あわせて読みたい
ニュース速報

ワールド

欧州企業、中国供給網の多角化を加速=商工会議所

ビジネス

午後3時のドルは156円後半で小動き、米FOMC前

ビジネス

アクセンチュア、アンソロピックと提携拡大 従業員A

ビジネス

エヌビディア、半導体密輸対策に役立つ位置確認技術構
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:ジョン・レノン暗殺の真実
特集:ジョン・レノン暗殺の真実
2025年12月16日号(12/ 9発売)

45年前、「20世紀のアイコン」に銃弾を浴びせた男が日本人ジャーナリストに刑務所で語った動機とは

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    日本の「クマ問題」、ドイツの「問題クマ」比較...だから日本では解決が遠い
  • 2
    【クイズ】アジアで唯一...「世界の観光都市ランキング」でトップ5に入ったのはどこ?
  • 3
    トランプの面目丸つぶれ...タイ・カンボジアで戦線拡大、そもそもの「停戦合意」の効果にも疑問符
  • 4
    中国の著名エコノミストが警告、過度の景気刺激が「…
  • 5
    死者は900人超、被災者は数百万人...アジア各地を襲…
  • 6
    「韓国のアマゾン」クーパン、国民の6割相当の大規模情…
  • 7
    キャサリン妃を睨む「嫉妬の目」の主はメーガン妃...…
  • 8
    【銘柄】オリエンタルランドが急落...日中対立が株価…
  • 9
    兵士の「戦死」で大儲けする女たち...ロシア社会を揺…
  • 10
    イギリスは「監視」、日本は「記録」...防犯カメラの…
  • 1
    日本人には「当たり前」? 外国人が富士山で目にした「信じられない」光景、海外で大きな話題に
  • 2
    【銘柄】オリエンタルランドが急落...日中対立が株価に与える影響と、サンリオ自社株買いの狙い
  • 3
    日本の「クマ問題」、ドイツの「問題クマ」比較...だから日本では解決が遠い
  • 4
    健康長寿の鍵は「慢性炎症」にある...「免疫の掃除」…
  • 5
    兵士の「戦死」で大儲けする女たち...ロシア社会を揺…
  • 6
    キャサリン妃を睨む「嫉妬の目」の主はメーガン妃...…
  • 7
    ホテルの部屋に残っていた「嫌すぎる行為」の証拠...…
  • 8
    戦争中に青年期を過ごした世代の男性は、終戦時56%…
  • 9
    イスラエル軍幹部が人生を賭けた内部告発...沈黙させ…
  • 10
    【クイズ】アルコール依存症の人の割合が「最も高い…
  • 1
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」に...日本からは、もう1都市圏がトップ10入り
  • 2
    一瞬にして「巨大な橋が消えた」...中国・「完成直後」の橋が崩落する瞬間を捉えた「衝撃映像」に広がる疑念
  • 3
    高速で回転しながら「地上に落下」...トルコの軍用輸送機「C-130」謎の墜落を捉えた「衝撃映像」が拡散
  • 4
    日本人には「当たり前」? 外国人が富士山で目にした…
  • 5
    「999段の階段」を落下...中国・自動車メーカーがPR…
  • 6
    まるで老人...ロシア初の「AIヒト型ロボット」がお披…
  • 7
    「髪形がおかしい...」実写版『モアナ』予告編に批判…
  • 8
    【銘柄】オリエンタルランドが急落...日中対立が株価…
  • 9
    日本の「クマ問題」、ドイツの「問題クマ」比較...だ…
  • 10
    膝が痛くても足腰が弱くても、一生ぐんぐん歩けるよ…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中