ニュース速報
ビジネス

ボーイング、米北西部の工場従業員が13日スト突入も 労働協約巡り

2024年09月12日(木)10時18分

 9月11日、米航空機大手ボーイングが労働組合と暫定的に合意した労働協約について、米北西部ワシントン州シアトル近郊とオレゴン州ポートランドの工場従業員が12日に行う投票で否決し、ストライキを支持した場合、13日にもストに突入する可能性がある。写真は7月、シアトルで開催されたボーイングの労働組合集会で撮影(2024年 ロイター/David Ryder)

Allison Lampert Matt McKnight David Shepardson

[シアトル 11日 ロイター] - 米航空機大手ボーイングが労働組合と暫定的に合意した労働協約について、米北西部ワシントン州シアトル近郊とオレゴン州ポートランドの工場従業員が12日に行う投票で否決し、ストライキを支持した場合、13日にもストに突入する可能性がある。

12日は3万人近い従業員が投票する。ボーイングの最大労組である国際機械工労組(IAM)の交渉責任者によると、従業員の多くは暫定合意に反発している。過半数が反対票を投じれば労働協約が否決され、全体の3分の2の賛成でスト実施が決まる。

シアトル郊外の複数の工場では今週、従業員がデモ行進を行ったり、鍋やフライパンで音を鳴らして8日に暫定合意した労働協約に抗議したと、ある従業員は話した。

全面的な労働協約の締結は16年ぶりとなる。

IAMの交渉責任者、ジョン・ホールデン氏は暫定合意した労働協約について多くの人の怒りを目の当たりにしていると指摘。「暫定合意が否決され、ストが承認される可能性がある」とした。

協約には25%の賃上げ、雇用契約締結時の3000ドルの賞与、次期商用機の製造を4年内に開始する場合にシアトル地域で行うという誓約が含まれている。

ホールデン氏によると、労働者側は今後3─4年について労組が当初提示した40%に近い賃上げを求めており、年次賞与がなくなることに対する不満も一部である。

ロイター
Copyright (C) 2024 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

あわせて読みたい
ニュース速報

ワールド

英国、ジョージアとの安全保障対話を凍結 民主主義衰

ビジネス

独VW労使交渉、30日から2回目開始 国内工場閉鎖

ワールド

IEA、石油は余剰に向かうと予想 イラン巡る供給混

ビジネス

マスク氏、インド衛星通信帯域巡りリライアンス総帥と
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:米経済のリアル
特集:米経済のリアル
2024年10月15日号(10/ 8発売)

経済指標は良好だが、猛烈な物価上昇に苦しむ多くのアメリカ国民にその実感はない

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    「メーガン・マークルのよう」...キャサリン妃の動画に対する、アメリカとイギリスの温度差
  • 2
    『シビル・ウォー』のテーマはアメリカの分断だと思っていたが......
  • 3
    性的人身売買で逮捕のショーン・コムズ...ジャスティン・ビーバーとの過去映像が「トラウマ的」と話題
  • 4
    エジプト「叫ぶ女性ミイラ」の謎解明...最新技術が明…
  • 5
    42の日本の凶悪事件を「生んだ家」を丁寧に取材...和…
  • 6
    コストコの人気ケーキに驚きの発見...中に入っていた…
  • 7
    戦術で勝ち戦略で負ける......「作戦大成功」のイス…
  • 8
    「コメント見なきゃいいんですよ、林さん」和歌山カ…
  • 9
    冷たすぎる受け答えに取材者も困惑...アン・ハサウェ…
  • 10
    ビタミンD、マルチビタミン、マグネシウム...サプリ…
  • 1
    「地球が作り得る最大のハリケーン」が間もなくフロリダ上陸、「避難しなければ死ぬ」レベル
  • 2
    コストコの人気ケーキに驚きの発見...中に入っていた「まさかのもの」とは?
  • 3
    エジプト「叫ぶ女性ミイラ」の謎解明...最新技術が明かす意外な死の真相
  • 4
    【クイズ】次のうち、和製英語「ではない」ものはど…
  • 5
    『シビル・ウォー』のテーマはアメリカの分断だと思…
  • 6
    「メーガン妃のスタッフいじめ」を最初に報じたイギ…
  • 7
    2匹の巨大ヘビが激しく闘う様子を撮影...意外な「決…
  • 8
    「メーガン・マークルのよう」...キャサリン妃の動画…
  • 9
    ウクライナ軍がミサイル基地にもなる黒海の石油施設…
  • 10
    戦術で勝ち戦略で負ける......「作戦大成功」のイス…
  • 1
    ベッツが語る大谷翔平の素顔「ショウは普通の男」「自由がないのは気の毒」「野球は超人的」
  • 2
    「地球が作り得る最大のハリケーン」が間もなくフロリダ上陸、「避難しなければ死ぬ」レベル
  • 3
    ウクライナに供与したF16がまた墜落?活躍する姿はどこに
  • 4
    漫画、アニメの「次」のコンテンツは中国もうらやむ…
  • 5
    ウクライナ軍、ドローンに続く「新兵器」と期待する…
  • 6
    エコ意識が高過ぎ?...キャサリン妃の「予想外ファッ…
  • 7
    コストコの人気ケーキに驚きの発見...中に入っていた…
  • 8
    キャサリン妃がこれまでに着用を許された、4つのティ…
  • 9
    エジプト「叫ぶ女性ミイラ」の謎解明...最新技術が明…
  • 10
    【クイズ】次のうち、和製英語「ではない」ものはど…
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中