ニュース速報
ビジネス

スズキ、今期収益は過去最高予想 インドなど四輪販売増寄与  

2024年05月13日(月)18時06分

 5月13日、 スズキは2025年3月期の連結業績予想について、売上高、各利益とも過去最高を更新する見込みと発表した。写真は同社のロゴ。2017年10月、都内で撮影(2024年 ロイター/Toru Hanai)

Maki Shiraki

[東京 13日 ロイター] - スズキは13日、2025年3月期の連結業績予想について、売上高、各利益とも過去最高を更新する見込みと発表した。四輪販売拡大が成長に向けた研究開発費や固定費などの増加を補う。今期は技術説明会を実施するほか、期末までに新たな中期経営計画を公表し、株主還元方針を含めた資本政策を説明することも明らかにした。

今期の売上高は前年比4.2%増の5兆6000億円、営業利益は同1.0%増の4700億円を予想する。今期から適用する国際会計基準では、売上高は同額、営業利益は4800億円となる。会社の営業利益予想は、IBESがまとめたアナリスト16人の予想平均値4902億円を下回る。

営業利益予想に対し、仕入先のコスト負担など固定費等の増加が500億円の押し下げ要因となる一方、採算の良い車種の販売が伸びるなど売上構成の変化等が802億円、原価低減が400億円の押し上げ要因となる。今期の設備投資は4000億円、研究開発費は2600億円を計画する。

今期の世界販売計画は四輪が2.7%増の325万4000台。主力のインド市場成長率はプラス2%を見込んでおり、スズキの販売はこれを上回る見通し。

鈴木俊宏社長は決算会見で「インドの成長が想定以上に伸びており、しっかりと生産能力を整え、販売を増やす努力をしていきたい」と述べた。

電気自動車(EV)については「他社に比べると投入時期は遅れているが、決して技術開発を怠っているわけではない」と説明。「まだ普及期に入っておらず、得意とする小型車としてはインフラが整っていない段階で投入しても受け入れられないだろうという考えもある」とし、小型車として顧客に受け入れられるEVを見極めながら開発に取り組む考えを示した。

共同開発相手のダイハツ工業の認証不正の影響により、発売延期となっている軽自動車商用バンのEVに関しては、投入の時期など「慎重に話をしている状況」と述べるにとどめた。

ロイター
Copyright (C) 2024 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

ガザ学校攻撃、子ども14人含む40人死亡 イスラエ

ワールド

再送-サウジ・エネ相「自主減産縮小の停止・撤回可能

ワールド

原油安、OPECプラス合意巡る「誤った解釈」が要因

ビジネス

ECBの利下げ開始は「適切」、FRBは慎重さ維持を
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:ウクライナの日本人
特集:ウクライナの日本人
2024年6月11日号(6/ 4発売)

義勇兵、ボランティア、長期の在住者......。銃弾が飛び交う異国に彼らが滞在し続ける理由

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1

    我先にと逃げ出す兵士たち...ブラッドレー歩兵戦闘車が、平原進むロシアの装甲車2台を「爆破」する決定的瞬間

  • 2

    「世界最年少の王妃」ブータンのジェツン・ペマ王妃が34歳の誕生日を愛娘と祝う...公式写真が話題に

  • 3

    カラスは「数を声に出して数えられる」ことが明らかに ヒト以外で確認されたのは初めて

  • 4

    「出生率0.72」韓国の人口政策に(まだ)勝算あり

  • 5

    アメリカ兵器でのロシア領内攻撃容認、プーチンの「…

  • 6

    なぜ「管理職は罰ゲーム」と言われるようになったの…

  • 7

    ウクライナ水上ドローンが、ヘリからの機銃掃射を「…

  • 8

    ロシア兵がウクライナ「ATACMS」ミサイルの直撃を受…

  • 9

    アメリカで話題、意識高い系へのカウンター「贅沢品…

  • 10

    ヨルダン・ラジワ皇太子妃の「マタニティ姿」が美しす…

  • 1

    ラスベガスで目撃された「宇宙人」の正体とは? 驚愕の映像が話題に

  • 2

    ウクライナ水上ドローンが、ヘリからの機銃掃射を「回避」してロシア黒海艦隊に突撃する緊迫の瞬間

  • 3

    「世界最年少の王妃」ブータンのジェツン・ペマ王妃が34歳の誕生日を愛娘と祝う...公式写真が話題に

  • 4

    ヨルダン・ラジワ皇太子妃の「マタニティ姿」が美しす…

  • 5

    キャサリン妃「お気に入りブランド」廃業の衝撃...「…

  • 6

    我先にと逃げ出す兵士たち...ブラッドレー歩兵戦闘車…

  • 7

    「サルミアッキ」猫の秘密...遺伝子変異が生んだ新た…

  • 8

    アメリカで話題、意識高い系へのカウンター「贅沢品…

  • 9

    「自閉症をポジティブに語ろう」の風潮はつらい...母…

  • 10

    テイラー・スウィフトの大胆「肌見せ」ドレス写真...…

  • 1

    ラスベガスで目撃された「宇宙人」の正体とは? 驚愕の映像が話題に

  • 2

    半裸でハマスに連れ去られた女性は骸骨で発見された──イスラエル人人質

  • 3

    ウクライナ水上ドローンが、ヘリからの機銃掃射を「回避」してロシア黒海艦隊に突撃する緊迫の瞬間

  • 4

    EVが売れると自転車が爆発する...EV大国の中国で次々…

  • 5

    「世界最年少の王妃」ブータンのジェツン・ペマ王妃が…

  • 6

    新宿タワマン刺殺、和久井学容疑者に「同情」などで…

  • 7

    ヨルダン・ラジワ皇太子妃の「マタニティ姿」が美しす…

  • 8

    やっと撃墜できたドローンが、仲間の兵士に直撃する…

  • 9

    立ち上る火柱、転がる犠牲者、ロシアの軍用車両10両…

  • 10

    ロシアの「亀戦車」、次々と地雷を踏んで「連続爆発…

日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中