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EU、公正な貿易に向け取り組む必要=欧州委幹部

5月10日、欧州連合(EU)欧州委員会のティメルマンス第1副委員長(規制・組織関係・基本権、写真)は、自由貿易をより公正にする取り組みが必要だとの見解を示した。写真はブリュッセルで昨年11月撮影(2017年 ロイター/Francois Lenoir)
[ブリュッセル 10日 ロイター] - 欧州連合(EU)欧州委員会のティメルマンス第1副委員長(規制・組織関係・基本権)は10日、自由貿易をより公正にする取り組みが必要だとの見解を示した。
EUは、グローバリゼーションが反EUのポピュリズム(大衆迎合主義)を拡大させている一因とみており、グローバリゼーションに対する反発を抑えたい考え。
ティメルマンス氏は会見で「自由貿易が公正な貿易となるように、欧州は世界のルールの修正を支援すべきだ」と指摘。そうすれば、すべての欧州市民にとってグローバリゼーションは持続可能となり利益をもたらすと述べた。
欧州委は、グローバル化に関する「考察文書」を発表。EUの繁栄は世界貿易の結果だとした上で、利益は平等に行きわたっておらず、工場閉鎖、失業、賃金への圧迫が反発を引き起こしている、とした。
また欧州委は、EUの企業が、人権、労働環境、食品の安全、公衆衛生、環境保護に関するEUの基準を守ることによって競争面で不利にならないよう、EUが取り組む必要があるとした。
仏大統領の決選投票では、極右政党、国民戦線(FN)のルペン候補が34%の票を獲得。反EU派のルペン氏は「野蛮なグローバリゼーション」からフランスの労働者を守ると表明していた。