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英成長率、第1四半期は前期比+0.4%に鈍化 国民投票控え不透明感

4月27日、英国立統計局が発表した第1・四半期のGDP速報値は前期比0.4%増となり、伸び率は昨年第4・四半期の0.6%から鈍化した。ロンドンで2月撮影(2016年 ロイター/Hannah McKay)
[ロンドン 27日 ロイター] - 英国立統計局(ONS)が27日発表した第1・四半期の国内総生産(GDP)速報値は前期比0.4%増となり、伸び率は昨年第4・四半期の0.6%から鈍化した。市場予想とは一致した。
ONSは、欧州連合(EU)からの離脱の是非を問う6月の国民投票をめぐる不透明感が成長鈍化の要因となったとの証拠はないし、また要因ではないとする証拠もないとしている。しかし、企業調査によると、国民投票をめぐる不透明感が経済活動や投資に影響を及ぼしていることが示唆されている。
速報値にはこうした要因を直ちに反映するとみられる投資や貿易などの指標が盛り込まれていない。
前年比では2.1%増となり、第4・四半期の伸び率と変わらず、2013年第3・四半期以来の低水準となったものの、エコノミスト予想を若干上回った。
第1・四半期の経済成長は、前期比で0.6%増となったサービス部門のみがけん引。対照的に、鉱工業生産は0.4%減、建設部門の生産は0.9%減となった。
製造部門と建設部門の生産は、前年比でみると2013年序盤以来の大幅な落ち込みとなった。
エコノミストからは世界経済の低迷やEU離脱をめぐる先行き不透明感が成長鈍化の要因となったのは明白との声が聞かれる。
EY・ITEMクラブのマーティン・ベック氏は「(EU離脱を問う)国民投票を前にした不安が残るため、第2・四半期も成長率は弱めとなる可能性が高い」と述べた。
*内容を追加しました。