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モルガンS、第1四半期は54%減益 トレーディング事業低迷

2016年04月19日(火)01時52分

4月18日、米モルガン・スタンレーの第1・四半期の普通株主帰属利益は前年同期比54.4%減の10億6000万ドルとなった。ニューヨークで昨年1月撮影(2016年 ロイター/MIKE SEGAR)

[18日 ロイター] - 米モルガン・スタンレー(モルガンS)が発表した第1・四半期の普通株主帰属利益は前年同期比54.4%減の10億6000万ドル(1株当たり0.55ドル)となった。年初の市場の動揺に伴い、トレーディング事業と投資銀行事業が打撃を受けた。

会計上の調整分を除く1株利益は0.55ドル。トムソン・ロイター・エスティメーツによる利益のアナリスト予想平均は0.46ドルだった。

金融危機以降最も好調だった前年同期から大幅な減益となったものの、報酬費用を約20%削減したことで、アナリスト予想は上回った。ジョナサン・プルーザン最高財務責任者(CFO)は、今年年末から来年初旬にかけて一段の削減が行なわれる可能性があるとしている。

純収入は21.3%減の77億9000万ドル。予想平均の78億7000万ドルに届かなかった。

ジェームズ・ゴーマン最高経営責任者(CEO)は「第1・四半期は困難な市場環境と顧客活動の低迷によって特徴づけられた」と説明。「市場回復の一定の兆候が見られる一方、世界的な不透明感が投資家の活動にとって引き続き重しとなっている」と指摘。「こうした市場情勢が継続すれば、目標達成が著しく困難になる恐れがある」と述べた。

第1・四半期の株主資本利益率(ROE)は6.2%。ゴーマンCEOが設定した目標の10%を大きく下回っており、同CEOは「容認し難い」水準としている。

調整後の債券・コモディティートレーディング収入は54.1%減の8億7300万ドル。株式トレーディング収入は9.3%減の20億6000万ドル。

ウェルスマネジメント収入は4.3%減の36億7000万ドルだった。モルガンSは不安定な債券トレーディングなどから、より安定的なウェルスマネジメント事業などに軸足を移しつつあり、ウェルスマネジメント事業の収入の全体に占める割合は47%と、前年同期の39%から増加した。

投資銀行業務による収入は18.4%減の11億1000万ドル。減収となったものの、ゴーマンCEOは回復の兆しは見えていると述べている。

18日中盤の米株式市場でモルガンSは前営業日終値比約0.3%安の25.69ドル近辺で推移。一時は25.54ドルまで下落した。

*内容を追加して再送します。

ロイター
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