ニュース速報
ビジネス
中国人民銀、人民元の国際決済システム運用を開始
10月8日、中国人民銀行は、人民元建ての貿易決済と投資を促すための金融インフラとなる「人民元クロスボーダー支払システム」の運用を開始した。写真は人民元紙幣、2013年7月撮影(2015年 ロイター/Jason Lee)
[北京 8日 ロイター] - 中国人民銀行(中央銀行)は8日、人民元建ての貿易決済と投資を促すための金融インフラとなる「人民元クロスボーダー支払システム(CIPS)」の運用を開始した。複数ある現行ネットワークに置き換わるものとなる。
人民銀によると、CIPSの運用は2つのフェーズに分かれており、第1期ではクロスボーダーの人民元業務を促進し、財とサービスの貿易を支援する。第2期では人民元市場の直接参加者向けに決済効率を向上させる。
CIPSには19行が参加を認められ、このうち8行はシティ、ドイツ銀、HSBC、ANZなど外銀の中国法人。
HSBC幹部は「国境を超えた人民元業務は急拡大しており、世界的な市場標準に準拠し時間や言語、リスクと流動性管理の面から効率性を高める国際決済システムの需要は増加している」と指摘。そのうえでCIPSはこの要求を満たし、元の国際化に寄与するとの見方を示した。
スタンダード・チャータード銀行(中国)は、運用開始後数時間でスウェーデンのIKEAと人民元決済を実行したと明らかにした。シンガポール中国工商銀行も同様にCIPSでの決済を公表した。