イラン戦争は「ハルマゲドンの前兆」か? トランプとネタニヤフを突き動かす「宗教勢力」の正体
イスラエルでも同様の動きが
一方のイスラエルでは、「トファン・アルアクサ(アルアクサ洪水)」作戦と、それに続くイスラエル軍によるガザ地区への壊滅的な戦争の勃発以降、終末や救世主の到来をめぐる右翼的宗教言説が一気に高まった。
イスラエルのジャーナリストで元国会議員のイノン・マガルは、「メシアの到来に先立ち、その役割を果たし得るのはネタニヤフだけだ」とまで語り、現在の戦争がすべてメシア到来に備えるための戦いなのだと主張している。イスラエルの右派ラビたちは、「これほどまでに明らかな神の摂理を、ネタニヤフを取り巻く状況の中に見て取れないのは、もはや盲目である」と繰り返し説教している。
イスラエルの日刊紙『ハアレツ』によると、イスラエルの強硬な宗教ナショナリスト(国家のアイデンティティを宗教的信念と結びつける思想を持つ者)的指導者たちは、ガザやイランとの戦争を「救世主の到来と救済を早める神の介入」とみなしている。
宗教ナショナリスト系のラビたちは、ネタニヤフを「神が自らの計画の遂行を急がせるために遣わした使徒」のような存在とみなしている。極右政党「ノアム」に所属するラビ、ドロール・アリエのように、「ネタニヤフは選挙で選ばれたのではなく、国民の中に眠る"獅子"を呼び覚まし、その魂を強くするために神が選んだ指導者だ」と語る者まで現れている。同紙は、終末と救世主到来を前倒ししようとするこうした宗教的思考が、いまやイスラエルの右派政治の周縁からリクード党政権の中枢へと移動し、かつてないほどの影響力を持つようになったと指摘する。





