「戦場の霧」と化すトランプ、矛盾するシグナルの発信源に
トランプ氏が「矛盾したシグナルを発信」
もしもトランプ氏が地上部隊の派遣を実際に準備しているならば、イラン最大の石油輸出拠点カーグ島や、他の戦略的な島しょ部を占領したり、沿岸部で作戦を展開したり、特殊部隊を派遣してイランが保管している高濃縮ウランの備蓄を奪取するといった複雑な作戦に打って出る可能性がある。
こうした動きは、トランプ氏が自身の任期中に米国が決して巻き込まれないと約束したイラクやアフガニスタンでの長期的な戦闘を思い起こさせ、より広範な紛争へとエスカレートする恐れがある。米軍の死傷者が増えるリスクもあり、作戦の目的に対してさらなる疑問を投げかけることになるだろう。
湾岸諸国の当局者は、複数の湾岸同盟国が米国に対し、イランへ米軍地上部隊を派遣しないよう警告していると明らかにした。同盟国側は、そのような行動を取ればイランのさらなる報復攻撃を招き、自国のエネルギー施設や民間インフラが標的となる可能性があると指摘している。
ホワイトハウス当局者は、トランプ氏が「現時点でどこにも地上部隊を派遣する計画はない」と明言したとしつつ、常にあらゆる選択肢を視野に入れているとも表明した。
トランプ氏は今のところ、世界中を翻弄し続けている。ある時は不安定な市場を落ち着かせるために発言し、次の瞬間にはエネルギー価格を急騰させるような威嚇に転じている。
米ジョンズ・ホプキンス大高等国際問題研究大学院(SAIS)のローラ・ブルーメンフェルド氏は「トランプ氏は矛盾したシグナルを発信している」とし、「トランプ氏は敵を混乱させるため、たった一人で『戦場の霧』のようにメッセージを発信する機械となっている」と揶揄した。
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