最新記事
軍事パレード

中国とロシア、二大独裁国家の指導者が欲するのは「不死」? 世界中に生中継された会話内容とは

Xi and Putin Discuss Immortality On Hot Mic

2025年9月4日(木)18時30分
トビー・メイエンス、ジョン・フェン

トランプ、中国の対日勝利は「アメリカのおかげ」と主張?

この発言が行われた式典は、習近平、プーチン、金正恩という長期政権を維持する3首脳が揃い踏みする、中国肝煎りの国家行事だ。式典では中国の軍事的進化と緊密な外交関係が誇示された。

この式典の中で、習は「中国人民は、歴史の正しい側、人類の進歩の側にしっかりと立ち、平和的発展の道を堅持する。世界の人々と手を取り合って、人類運命共同体の構築に努める」と演説し、中国の正当性や平和路線をアピールした。


このような大規模な式典は世界中の注目を集め、様々な反応を引き起こした。

ドナルド・トランプ米大統領も、例外ではない。軍事パレードが始まると、トランプは自身のSNS、トゥルース・ソーシャルで、「習近平国家主席が、中国が外国の侵略者から自由を勝ち取るために、アメリカがどれほど多大な支援と『血』を提供したかを言及するかどうか疑問だ。中国の勝利と栄光を目指す中で、多くのアメリカ人が命を落とした。彼らの勇気と犠牲が正当に称えられ、記憶されることを願う」と、中国の対日勝利に対するアメリカの役割を指摘した。

また、トランプは「習主席と素晴らしい中国国民にとって、永続する祝賀の日となることを祈る」と中国に祝意を述べつつ、「アメリカに対して陰謀を企てているプーチンと金正恩にも、心からの敬意を伝えてほしい」とロシアや北朝鮮を非難した。

一方、ロシアはトランプによる陰謀論を一蹴。ロシアの国営通信社タスによると、プーチン大統領の側近、ユーリ・ウシャコフは「誰も陰謀を企ててはいないし、何も仕組まれていない。陰謀など全く存在しなかった。ロシア、中国、北朝鮮のいずれの首脳も、そうした考えは一切持っていない」と反論したという。

「さらに言えば、現在の国際情勢におけるアメリカ、トランプ政権、そしてトランプ本人の役割を誰もが理解している」

秦の始皇帝をはじめ、歴史上多くの指導者が不死を求めたが、それを実現した者は誰一人いない。複雑化する国際情勢の中で、習近平やプーチンは不死を手に入れることが出来るのだろうか。

あわせて読みたい
ニュース速報

ビジネス

米テスラ、サイバートラック責任者が退社へ

ビジネス

資生堂、米州事業は26年に黒字化見通し 構造改革と

ビジネス

日経平均は反発、米政府閉鎖解除への期待で AI関連

ワールド

ECB金利、経済状況に変化がない限り適切な水準にあ
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:高市早苗研究
特集:高市早苗研究
2025年11月 4日/2025年11月11日号(10/28発売)

課題だらけの日本の政治・経済・外交を初の女性首相はこう変える

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    『プレデター: バッドランド』は良作?駄作?...批評家たちのレビューは「一方に傾いている」
  • 2
    ドジャースの「救世主」となったロハスの「渾身の一撃」は、キケの一言から生まれた
  • 3
    【写真・動画】世界最大のクモの巣
  • 4
    筋肉を鍛えるのは「食事法」ではなく「規則」だった.…
  • 5
    「座席に体が収まらない...」飛行機で嘆く「身長216c…
  • 6
    レイ・ダリオが語る「米国経済の危険な構造」:生産…
  • 7
    「不気味すぎる...」カップルの写真に映り込んだ「謎…
  • 8
    「非人間的な人形」...数十回の整形手術を公表し、「…
  • 9
    「爆発の瞬間、炎の中に消えた」...UPS機墜落映像が…
  • 10
    中年男性と若い女性が「スタバの限定カップ」を取り…
  • 1
    「不気味すぎる...」カップルの写真に映り込んだ「謎の存在」がSNSで話題に、その正体とは?
  • 2
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」はどこ?
  • 3
    【写真・動画】世界最大のクモの巣
  • 4
    『プレデター: バッドランド』は良作?駄作?...批評…
  • 5
    「座席に体が収まらない...」飛行機で嘆く「身長216c…
  • 6
    「遺体は原型をとどめていなかった」 韓国に憧れた2…
  • 7
    「路上でセクハラ」...メキシコ・シェインバウム大統…
  • 8
    筋肉を鍛えるのは「食事法」ではなく「規則」だった.…
  • 9
    ドジャースの「救世主」となったロハスの「渾身の一…
  • 10
    虹に「極限まで近づく」とどう見える?...小型機パイ…
  • 1
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」はどこ?
  • 2
    英国で「パブ離れ」が深刻化、閉店ペースが加速...苦肉の策は「日本では当たり前」の方式だった
  • 3
    【クイズ】ヒグマの生息数が「世界で最も多い国」はどこ?
  • 4
    「不気味すぎる...」カップルの写真に映り込んだ「謎…
  • 5
    【写真・動画】世界最大のクモの巣
  • 6
    1000人以上の女性と関係...英アンドルー王子、「称号…
  • 7
    【クイズ】クマ被害が相次ぐが...「熊害」の正しい読…
  • 8
    【クイズ】日本でツキノワグマの出没件数が「最も多…
  • 9
    お腹の脂肪を減らす「8つのヒント」とは?...食事以…
  • 10
    今年、記録的な数の「中国の飲食店」が進出した国
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中