尹錫悦大統領には「トランプ」という切り札がある!?...不正選挙の陰謀論に手を差し伸べてくれる

TRUMP: THEIR LAST HOPE

2025年2月18日(火)18時47分
ミシェル・キム(米弁護士、在ソウル)

だが共に民主党は、長年にわたり韓国の外交の基盤となってきた米韓の2国間同盟について、異なる見解を示している。

代表である李は韓国とアメリカはトランプの大統領就任前に国会で開かれた同党の最高委員会で「共に法の支配を堅持することを再確認した」と語り、アメリカは共に民主党の味方だと強調した。

李は自身が「中国寄り」だという不当なレッテルを払拭するために外交姿勢を変え、中国とは貿易を中心に据えた実務的なパートナーシップを促進する一方でアメリカと連携していることを強調。

「韓国の繁栄と北東アジアの平和を促進してきた韓米同盟は、この国難を解決する上で重要な役割を果たした」と述べ、「目下の民主主義の危機を通じて、われわれの同盟はさらに強固なものになる」と主張した。


李は、トランプの気まぐれな姿勢にもうまく対応できる柔軟な指導者を自任している。トランプの大統領就任後に駐韓アメリカ大使代理のジョセフ・ユンと会談した際には「アメリカの新政権が実行する新たな外交政策と足並みをそろえる」とも約束した。

トランプは就任後に北朝鮮を「核保有国」と呼んで物議を醸した(北朝鮮を核保有国とは認識しないという米韓間の長年の合意から大きく逸脱する)。その際も李は「米朝対話を再開させようというトランプ大統領の意欲を歓迎する」と前向きな姿勢を示している。

あわせて読みたい
ニュース速報

ビジネス

三井住友銀行、印イエス銀行の株式取得へ協議=現地紙

ビジネス

SHEINとTemu、英仏でデジタル広告強化 米免

ワールド

中国大型連休の国内旅行支出8%増、1人当たりはコロ

ワールド

パキスタンがミサイル実験、インドは一部州に模擬訓練
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:英語で学ぶ 国際ニュース超入門
特集:英語で学ぶ 国際ニュース超入門
2025年5月 6日/2025年5月13日号(4/30発売)

「ゼロから分かる」各国・地域情勢の超解説と時事英語

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    脂肪は自宅で燃やせる...理学療法士が勧める「3つの運動」とは?
  • 2
    部下に助言した時、返事が「分かりました」なら失敗と思え...できる管理職は何と言われる?
  • 3
    シャーロット王女とスペイン・レオノール王女は「どちらが高い地位」?...比較動画が話題に
  • 4
    【クイズ】世界で2番目に「軍事費」が高い国は?...1…
  • 5
    「2025年7月5日に隕石落下で大災害」は本当にあり得…
  • 6
    健康は「何を食べないか」次第...寿命を延ばす「5つ…
  • 7
    背を向け逃げる男性をホッキョクグマが猛追...北極圏…
  • 8
    恥ずかしい失敗...「とんでもない服の着方」で外出し…
  • 9
    使うほど脱炭素に貢献?...日建ハウジングシステムが…
  • 10
    日々、「幸せを実感する」生活は、実はこんなに簡単…
  • 1
    脂肪は自宅で燃やせる...理学療法士が勧める「3つの運動」とは?
  • 2
    「2025年7月5日に隕石落下で大災害」は本当にあり得る? JAXA宇宙研・藤本正樹所長にとことん聞いてみた
  • 3
    【クイズ】世界で2番目に「軍事費」が高い国は?...1位はアメリカ、2位は意外にも
  • 4
    日本の未婚男性の「不幸感」は他国と比べて特異的に…
  • 5
    古代の遺跡で「動物と一緒に埋葬」された人骨を発見.…
  • 6
    日本史上初めての中国人の大量移住が始まる
  • 7
    タイタニック生存者が残した「不気味な手紙」...何が…
  • 8
    部下に助言した時、返事が「分かりました」なら失敗…
  • 9
    日本旅行が世界を魅了する本当の理由は「円安」では…
  • 10
    日々、「幸せを実感する」生活は、実はこんなに簡単…
  • 1
    【話題の写真】高速列車で前席のカップルが「最悪の行為」に及ぶ...インド人男性の撮影した「衝撃写真」にネット震撼【画像】
  • 2
    日本史上初めての中国人の大量移住が始まる
  • 3
    日本旅行が世界を魅了する本当の理由は「円安」ではない
  • 4
    【心が疲れたとき】メンタルが一瞬で “最…
  • 5
    健康寿命を伸ばすカギは「人体最大の器官」にあった.…
  • 6
    脂肪は自宅で燃やせる...理学療法士が勧める「3つの…
  • 7
    間食はなぜ「ナッツ一択」なのか?...がん・心疾患・抜…
  • 8
    北朝鮮兵の親たち、息子の「ロシア送り」を阻止する…
  • 9
    【クイズ】世界で最も「半導体の工場」が多い国どこ…
  • 10
    クレオパトラの墓をついに発見? 発掘調査を率いた…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中