最新記事
戦争

「戦死証明書」を渡され...ロシアで戦死した北朝鮮兵の遺族を待つ運命とは? 手当を受け取るには「秘密保持」が絶対

2025年1月6日(月)13時57分
マイカー・マッカートニー
ウクライナが公開した北朝鮮兵とされる兵士

ウクライナが公開した北朝鮮兵とされる映像 UKRAINE PRESIDENT VOLODYMYR ZELENSKYYーREX/AFLO

<北朝鮮兵の戦死に民衆の間では「外貨を稼ぐために若者が犠牲になっている」と憤りが広がっている>

北朝鮮当局は、ウクライナ戦争で戦死した兵士の遺族に「戦死証明書」を交付しているようだ。

【動画】ロシア兵が倒れた北朝鮮兵の顔を焼く衝撃映像──ゼレンスキー大統領のX投稿より

米政府系放送局ラジオ・フリー・アジアの報道によれば、12月に遺族が党の行事に呼び出されたところ戦死証明書を渡され、政府支給の物資や手当と引き換えに、伝達情報についての秘密保持誓約に同意させられたという。


遺族十数人は、戦死場所や死因は明かされないまま、家族が「祖国の名誉のため神聖なる戦闘訓練に参加して死亡」し、大半が特殊部隊に所属していたと告げられた。遺族らは秘密保持に同意しているが、「ロシアで戦死したことは承知している」という。

ウクライナ側は12月、軍が越境攻撃を行っているロシア西部クルスク州での北朝鮮兵の死傷者は3000人を超えると指摘。北朝鮮が派兵の見返りにロシアから受け取っているのは、ミサイルや核の最新技術や戦闘機だ。

北朝鮮では、「外貨を稼ぐために」若者が犠牲になっていると、民衆の間に憤りが広がっている。

ニューズウィーク日本版 日本時代劇の挑戦
※画像をクリックすると
アマゾンに飛びます

2025年12月9日号(12月2日発売)は「日本時代劇の挑戦」特集。『七人の侍』『座頭市』『SHOGUN』 ……世界が愛した名作とメイド・イン・ジャパンの新時代劇『イクサガミ』/岡田准一 ロングインタビュー

※バックナンバーが読み放題となる定期購読はこちら


あわせて読みたい
ニュース速報

ビジネス

米製造業新規受注、9月は前月比0.2%増 関税影響

ワールド

仏独首脳、米国のウクライナ和平案に強い懐疑感 「領

ビジネス

26年相場、AIの市場けん引続くが波乱も=ブラック

ワールド

米メタ、メタバース事業の予算を最大30%削減と報道
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:日本時代劇の挑戦
特集:日本時代劇の挑戦
2025年12月 9日号(12/ 2発売)

『七人の侍』『座頭市』『SHOGUN』......世界が愛した名作とメイド・イン・ジャパンの新時代劇『イクサガミ』の大志

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    戦争中に青年期を過ごした世代の男性は、終戦時56%しか生き残れなかった
  • 2
    イスラエル軍幹部が人生を賭けた内部告発...沈黙させられる「イスラエルの良心」と「世界で最も倫理的な軍隊」への憂い
  • 3
    高市首相「台湾有事」発言の重大さを分かってほしい
  • 4
    【クイズ】17年連続でトップ...世界で1番「平和な国…
  • 5
    日本酒の蔵元として初の快挙...スコッチの改革に寄与…
  • 6
    「ロシアは欧州との戦いに備えている」――プーチン発…
  • 7
    見えないと思った? ウィリアム皇太子夫妻、「車内の…
  • 8
    【トランプ和平案】プーチンに「免罪符」、ウクライ…
  • 9
    ロシアはすでに戦争準備段階――ポーランド軍トップが…
  • 10
    【クイズ】日本で2番目に「ホタテの漁獲量」が多い県…
  • 1
    7歳の息子に何が? 学校で描いた「自画像」が奇妙すぎた...「心配すべき?」と母親がネットで相談
  • 2
    100年以上宇宙最大の謎だった「ダークマター」の正体を東大教授が解明? 「人類が見るのは初めて」
  • 3
    128人死亡、200人以上行方不明...香港最悪の火災現場の全貌を米企業が「宇宙から」明らかに
  • 4
    戦争中に青年期を過ごした世代の男性は、終戦時56%…
  • 5
    【銘柄】関電工、きんでんが上昇トレンド一直線...業…
  • 6
    【クイズ】世界遺産が「最も多い国」はどこ?
  • 7
    イスラエル軍幹部が人生を賭けた内部告発...沈黙させ…
  • 8
    人生の忙しさの9割はムダ...ひろゆきが語る「休む勇…
  • 9
    日本酒の蔵元として初の快挙...スコッチの改革に寄与…
  • 10
    【クイズ】17年連続でトップ...世界で1番「平和な国…
  • 1
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」に...日本からは、もう1都市圏がトップ10入り
  • 2
    一瞬にして「巨大な橋が消えた」...中国・「完成直後」の橋が崩落する瞬間を捉えた「衝撃映像」に広がる疑念
  • 3
    【写真・動画】世界最大のクモの巣
  • 4
    「不気味すぎる...」カップルの写真に映り込んだ「謎…
  • 5
    高速で回転しながら「地上に落下」...トルコの軍用輸…
  • 6
    「999段の階段」を落下...中国・自動車メーカーがPR…
  • 7
    まるで老人...ロシア初の「AIヒト型ロボット」がお披…
  • 8
    「髪形がおかしい...」実写版『モアナ』予告編に批判…
  • 9
    膝が痛くても足腰が弱くても、一生ぐんぐん歩けるよ…
  • 10
    インド国産戦闘機に一体何が? ドバイ航空ショーで…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中