ロシア兵「そそくさとシリア脱出」...ロシアのプレゼンス維持はもはや困難か?
Russian soldiers flee Syria, video appears to show
ロシアが軍資産の一部を再配備か
米ホワイトハウスのジェイク・サリバン大統領補佐官(国家安全保障担当)は9日にCBSの番組「ジス・モーニング」に出演した際に、シリア情勢について語った。アメリカがかつてテロ組織に指定していた組織を含むシリアの複数の反体制派グループが、前向きかつ建設的な意図を示していると述べた。
「われわれはシリアの全てのグループと協力していく。ジョー・バイデン米大統領が昨日言ったように、テロ組織に指定されている組織を含むシリアの反体制派グループは正しいことを言ってきた」とサリバンは述べ、さらにこう続けた。
「重要なのは今後、彼らがより良いシリアを実現するために何をするかということだ」
また、英王立防衛安全保障研究所(Royal United Services Institute:RUSI)のバーク・オズチェリック中東安全保障上級特別研究員は、声明の中で次のように述べている。
「シリアにはロシアの主要な軍事施設が2つある。シリア北西部のフメイミム空軍基地と地中海沿岸のタルトゥース海軍基地だ。最近、ロシアがフメイミム空軍基地の防衛にあたっていた防空資産の少なくとも一部を再配備したという報道があり、両基地では現在厳戒態勢が取られている」
オズチェリックはさらに「今後もシリアへのアクセスを維持することはロシアの利益に叶うが、今はロシアがシリア国内で軍事力や影響力を発揮する能力が著しく低下している」と言及し、こう続けた。
「今後ロシアがシリア国内でのプレゼンスを維持することにどのような意義があるのかが分かるまでには時間がかかるし、まだ決まっていないシリアの新政府との交渉を経なければ分からないだろう」