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「脱会届けを受理してくれない」──宗教2世が答えた、ステルス勧誘、脱会拒否、宗教的つきまといの実態とは

2022年11月23日(水)12時00分
荻上チキ(評論家、社会調査支援機構「チキラボ」代表)

「脱会の仕方が分からない」


●脱会していないと回答しましたが、入会も生まれた時からしていたのでどうやったら正式に脱会出来るのかがわかりません。

●父母の離婚後、家を出て絶縁したので脱会できているかどうか定かではなく確認する事自体に恐怖を覚える。

●私は教団とは一切の関わりを断ちましたが、親は信仰を続けています。また、手続きの方法がわからず脱会できずにいますが、出来ることなら脱会したいです。

多くの場合、2世が脱会を決断する行為は、フィットネスを脱会するとか、メルマガ購読の配信停止を希望するといったように、カジュアルなものでは決してない。家族や信者集団を「裏切った」という罪悪感に苛まれたり、その後の関係性を断ち切るにまで至ったりするなど、ストレスフルな体験となりうる。

そもそも多くの教団が、教えとして「脱会」をタブー視したうえで、「脱会手続きが不透明」「強烈な反対や引き留めが予想される」という状況を維持していることも、脱会を躊躇させる要因となっている。そのため「脱会者」の中には、「形式的には脱会しないが、フェードアウトだけした」という者も多い。

他の法人などにも求めるように、宗教法人に対しても、「脱会方法を規定する」「脱会フォームを設けるなど、分かりやすく脱会手段を伝える」「脱会届けの不受理やしつこい引き留めは禁止する」といったようなルールづくりを行うことも不可欠ではないだろうか。「自分のところはよい宗教である」という自信があれば、各団体もまた、自発的な取り組みを進めて欲しいと願っている。

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