最新記事

人権問題

習近平、中国共産党による新疆ウイグル統治の妥当性と住民教化継続強調

2020年9月28日(月)10時54分

中国の習近平国家主席は、新疆ウイグル自治区において全ての民族の幸福度は上がり続けていると主張し、中国に対する「正しい」見方を今後も住民に教化していくと語った。北京で8日撮影(2020年 ロイター/Carlos Garcia Rawlins)

中国の習近平国家主席は、新疆ウイグル自治区において全ての民族の幸福度は上がり続けていると主張し、中国に対する「正しい」見方を今後も住民に教化していくと語った。国営新華社通信が26日遅く、発言を伝えた。

中国共産党は、新疆ウイグル自治区において少数派でイスラム教徒のウイグル人を弾圧し、強制労働に従事させているとされ、厳しい批判を浴びている。国連の報告書によると、100万人のウイグル人が収容施設で働かされているという。

一方中国側はウイグル人弾圧を繰り返し否定し、収容施設は過激主義と対峙するために必要な職業訓練センターだと主張。反中勢力が習氏の政策を誹謗中傷していると反論している。

新華社の報道では、習氏は25-26日に開いた新疆に関する共産党の会合で「(新疆における)あらゆる民族の間で達成感、幸福感、安心感は高まり続けている」と説明。その上で、住民に中国国家の理解を深める教育を施し、国家と歴史、国民に関する正しい認識を全ての民族が確立するよう指導していく必要があると指摘するとともに、共産党による新疆統治戦略の無謬性が証明されており、これを長期的な方針にするべきだと付け加えた。

[ロイター]


トムソンロイター・ジャパン

Copyright (C) 2020トムソンロイター・ジャパン(株)記事の無断転用を禁じます


【話題の記事】
・反日デモへつながった尖閣沖事件から10年 「特攻漁船」船長の意外すぎる末路
・巨大クルーズ船の密室で横行するレイプ
・戦略性を失った習近平「四面楚歌」外交の末路
・世界が激怒する中国「犬肉祭り」の残酷さ


ニューズウィーク日本版 世界が尊敬する日本のCEO
※画像をクリックすると
アマゾンに飛びます

2025年7月1日号(6月24日発売)は「世界が尊敬する日本のCEO」特集。不屈のIT投資家、観光ニッポンの牽引役、アパレルの覇者……その哲学と発想と行動力で輝く日本の経営者たち

※バックナンバーが読み放題となる定期購読はこちら


今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

プーチン氏、OPECプラスの増産継続示唆 夏季の需

ワールド

トランプ氏、FRBに改めて利下げ要求 パウエル議長

ビジネス

カナダ4月GDP、前月比0.1%減 米関税影響で製

ワールド

プーチン氏、軍事支出削減の用意表明 「西側と対照的
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:世界が尊敬する日本のCEO
特集:世界が尊敬する日本のCEO
2025年7月 1日号(6/24発売)

不屈のIT投資家、観光ニッポンの牽引役、アパレルの覇者......その哲学と発想と行動力で輝く日本の経営者たち

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    イランを奇襲した米B2ステルス機の謎...搭乗した専門家が語る戦略爆撃機の「内側」と「実力」
  • 2
    突然ワニに襲われ、水中へ...男性が突いた「ワニの急所」とは
  • 3
    燃え盛るロシアの「黒海艦隊」...ウクライナの攻撃で大爆発「沈みゆく姿」を捉えた映像が話題に
  • 4
    富裕層が「流出する国」、中国を抜いた1位は...「金…
  • 5
    韓国が「養子輸出大国だった」という不都合すぎる事…
  • 6
    夜道を「ニワトリが歩いている?」近付いて撮影して…
  • 7
    伊藤博文を暗殺した安重根が主人公の『ハルビン』は…
  • 8
    定年後に「やらなくていいこと」5選──お金・人間関係…
  • 9
    【クイズ】北大で国内初確認か...世界で最も危険な植…
  • 10
    中国軍事大学が特殊任務向け「蚊サイズ」ドローンを…
  • 1
    「コーヒーを吹き出すかと...」ディズニーランドの朝食が「高額すぎる」とSNSで大炎上、その「衝撃の値段」とは?
  • 2
    妊娠8カ月の女性を襲ったワニ...妊婦が消えた川辺の「緊迫映像」
  • 3
    「小麦はもう利益を生まない」アメリカで農家が次々と撤退へ
  • 4
    定年後に「やらなくていいこと」5選──お金・人間関係…
  • 5
    JA・卸売業者が黒幕説は「完全な誤解」...進次郎の「…
  • 6
    「あまりに愚か...」国立公園で注意を無視して「予測…
  • 7
    イランを奇襲した米B2ステルス機の謎...搭乗した専門…
  • 8
    飛行機内で「最悪の行為」をしている女性客...「あり…
  • 9
    10歳少女がサメに襲われ、手をほぼ食いちぎられる事…
  • 10
    サブリナ・カーペンター、扇情的な衣装で「男性に奉…
  • 1
    日本の「プラごみ」で揚げる豆腐が、重大な健康被害と環境汚染を引き起こしている
  • 2
    「コーヒーを吹き出すかと...」ディズニーランドの朝食が「高額すぎる」とSNSで大炎上、その「衝撃の値段」とは?
  • 3
    一瞬にして村全体が消えた...スイスのビルヒ氷河崩壊の瞬間を捉えた「恐怖の映像」に広がる波紋
  • 4
    「あまりに愚か...」国立公園で注意を無視して「予測…
  • 5
    妊娠8カ月の女性を襲ったワニ...妊婦が消えた川辺の…
  • 6
    庭にクマ出没、固唾を呑んで見守る家主、そして次の…
  • 7
    大爆発で一瞬にして建物が粉々に...ウクライナ軍「Mi…
  • 8
    10歳少女がサメに襲われ、手をほぼ食いちぎられる事…
  • 9
    「ママ...!」2カ月ぶりの再会に駆け寄る13歳ラブラ…
  • 10
    JA・卸売業者が黒幕説は「完全な誤解」...進次郎の「…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中