最新記事

米朝関係

米国務省、北朝鮮の新型ウイルス感染阻止へ支援の用意

2020年2月14日(金)12時15分

米国務省は13日、中国を中心に感染が広がっている新型コロナウイルスを巡り、北朝鮮に影響が及ぶ可能性に「深い懸念」を示し、同国での感染拡大阻止に向けた取り組みを支援する用意があると表明した。写真は15年10月に製薬工場を視察する金正恩。 KCNA-REUTERS

米国務省は13日、中国を中心に感染が広がっている新型コロナウイルスを巡り、北朝鮮に影響が及ぶ可能性に「深い懸念」を示し、同国での感染拡大阻止に向けた取り組みを支援する用意があると表明した。

同省のオルタガス報道官は、声明で「北朝鮮でのコロナウイルス拡散を食い止める米国や世界の援助・保険機関の取り組みを強く支持・激励する」と述べた。赤十字がウイルスの流行を阻止するため、北朝鮮への制裁を早期に免除するよう求めたことを受けた。

同報道官は「米国はこれらの機関からの(北朝鮮向け)援助を迅速に承認する用意がある」とした。

国際赤十字・赤新月社連盟(IFRC)はこれより前、制裁の免除によりIFRCの北朝鮮支部への銀行送金を可能にすることが「人命救助に向けた介入に欠かせない」と強調。感染拡大の可能性に備えるため、防護装備や検査キットの供給が急務となっていると訴えていた。

北朝鮮は核・ミサイル開発を巡る国連安全保障理事会の制裁で、さまざまな取引や貿易が禁止されている。

同国では新型コロナウイルスによる肺炎の感染例は確認されていないが、国営の朝鮮中央通信(KCNA)は、国内での隔離期間が30日間に延長され、すべての政府機関や北朝鮮に在住する外国人は「無条件に」従わなければならないと伝えた。[nL4N2AD1BV]

北朝鮮はすでに近隣諸国との間で航空便や列車の運行を取りやめ、最近入国した外国人には数週間の強制検疫を実施、海外からの観光客受け入れも中止しており、国の閉鎖に拍車がかかっている。[nL4N2A426A]

一部の韓国メディアは、北朝鮮で複数の感染例があり、死者が出ている可能性もあると伝えているが、平壌に拠点を置く世界保健機関(WHO)の当局者らは米ラジオ局に対し、感染が確認されたとは聞いていないと話している。

IFRCは北朝鮮支部で500人のボランティアを動員した。中国との国境に最も近い4つの省にアクセスできる唯一の援助機関という。

*内容を追加しました。

[ワシントン/ソウル ロイター]


トムソンロイター・ジャパン

Copyright (C) 2020トムソンロイター・ジャパン(株)記事の無断転用を禁じます



20200218issue_cover150.jpg
※画像をクリックすると
アマゾンに飛びます

2020年2月18日号(2月12日発売)は「新型肺炎:どこまで広がるのか」特集。「起きるべくして起きた」被害拡大を防ぐための「処方箋」は? 悲劇を繰り返す中国共産党、厳戒態勢下にある北京の現状、漢方・ワクチンという「対策」......総力レポート。


今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

米軍がホルムズ「掃海」とトランプ氏、イランの機雷敷

ワールド

米・イラン交渉団、パキスタン首相と個別に会談 和平

ワールド

バンス米副大統領、パキスタンのシャリフ首相と会談

ワールド

米が資産凍結解除に同意とイラン筋、米当局者は否定
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:トランプの大誤算
特集:トランプの大誤算
2026年4月14日号(4/ 7発売)

国民向け演説は「フェイク」の繰り返し。泥沼化するイラン攻撃の出口は見えない

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    バリ島沖の要衝で「中国製水中ドローン」が回収される...潜水艦の重要ルートで一体何をしていた?
  • 2
    古代のパピルスから新たに見つかった「2500年前の文章」...歴史を塗り替えかねない、その内容とは?
  • 3
    停戦合意後もレバノン猛攻を続けるイスラエル、「国防軍は崩壊寸前」
  • 4
    撃墜された米国機から財布やID回収か、イラン側が拡…
  • 5
    中国がイラン戦争一時停戦の裏で大笑い...一時停戦に…
  • 6
    健康を守るはずのサプリが癌細胞を助ける? 思いがけ…
  • 7
    中国が恐れる「経済ドミノ」
  • 8
    目のやり場に困る...元アイスホッケー女性選手の「密…
  • 9
    「仕事ができる人」になる、ただ1つの条件...「頑張…
  • 10
    ポケモンで遊ぶと脳に「専用の領域」ができる? ポ…
  • 1
    米特殊部隊、米空軍兵士救出「大成功」に残る多くの疑問
  • 2
    古代のパピルスから新たに見つかった「2500年前の文章」...歴史を塗り替えかねない、その内容とは?
  • 3
    バリ島沖の要衝で「中国製水中ドローン」が回収される...潜水艦の重要ルートで一体何をしていた?
  • 4
    韓国、生理用品無償支給を7月から開始 靴の中敷きで…
  • 5
    「南東部と東部の前線で480平方キロ奪還」とウクライ…
  • 6
    イラン戦争の現実...アメリカとイスラエル、見え始め…
  • 7
    撃墜された米国機から財布やID回収か、イラン側が拡…
  • 8
    「地獄を見る」のは米国か──イラン地上侵攻なら革命…
  • 9
    「考えの浅い親」が子どもに言ってしまっている口ぐ…
  • 10
    ポケモンで遊ぶと脳に「専用の領域」ができる? ポ…
  • 1
    温暖化で増えた? サンマやサケ減少の裏で激増する「安価で栄養価の高い魚」の正体
  • 2
    米特殊部隊、米空軍兵士救出「大成功」に残る多くの疑問
  • 3
    「根底にあるのは怒り」...日本の「3Dプリンター住宅」企業が救う、ウクライナの未来
  • 4
    古代のパピルスから新たに見つかった「2500年前の文…
  • 5
    「ノーと言えるスペイン」の背景に国防意識...次期ス…
  • 6
    キャサリン皇太子妃、ナイジェリア大統領夫妻出迎え…
  • 7
    バリ島沖の要衝で「中国製水中ドローン」が回収され…
  • 8
    数時間以内に死に至ることも...若者の間で集団感染が…
  • 9
    米軍も防ぎきれないイランのドローン攻撃──イラン製…
  • 10
    メーガン妃、娘リリベット王女との「お手伝い姿」公…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中