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トランプ弾劾訴追、「2つの罪」に絞ったペロシが正しい理由

On The Articles of Impeachment

2019年12月16日(月)17時05分
リチャード・ヘイセン(カリフォルニア大学アーバイン校法学部教授)

逆に1つ目の弾劾条項は「収賄」という言葉を使うことなく、連邦法上の収賄罪の条文を用いながら、トランプによる「見返り」をウクライナ疑惑の中心に据えた。トランプは「(ウクライナがバイデンへの調査について)公式声明を出すことを、2つの公的行動(軍事援助と首脳会談)の交換条件にした」と。

この2つを弾劾の根拠とし、間もなく下院本会議で弾劾訴追が決議される予定だ。可決された場合、年明け早々にも米史上3回目となる弾劾裁判が開廷することになる。

©2019 The Slate Group

<本誌2019年12月24日号掲載>

【参考記事】トランプ弾劾はあり得なさそうで、実はあり得る
【参考記事】今からでも遅くない! トランプ弾劾を徹底解説

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