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韓国事情

ソフトバンク孫社長が投資する韓国ECサイト「クーパン」と韓国EC事情

2018年12月4日(火)18時00分
佐々木和義

メーカー直販のB to Cに加えて、ティーモンは消費者間サービス(C to C)の拡充を進めている。ソウルの東大門やカロスキルなどで人気があるファッション事業者を同社の販売放送で紹介するなど、インフルエンサーと潜在力がある販売業者に活動基盤を提供し、他社との差別化をはかる計画である(中央日報)。

拡大する「海外直購」マーケット

2018年11月、韓国のeコマース各社は史上最大規模のセールを実施した。米国最大のセール、ブラックフライデーに流れる消費者をつなぎとめようというものだ。

日本の楽天市場やアマゾンなどから韓国に正規輸入されていない商品や価格差がある海外ブランドの個人輸入を代行する'海外直購'のマーケットが拡大しており、サムスンやLG、現代など、米国で韓国内より安価に売られている韓国ブランドもある。

検索ポータルのネイバーショピングには'海外直購'の商品が並び、日本語や英語での購入が困難な消費者は代行業者を通じて購入する。韓国と米国の価格差が最大になるブラックフライデーは、代行手数料を負担してもはるかに安く購入できる商品が多い(聯合ニュース)。

ソフトバンクの孫正義会長が評価

巨大な中国市場をもつアリババに投資したソフトバンクの孫正義会長が、韓国のeコマースに興味を持つ理由に、人口集中による高い事業効率性とオンラインショッピングの急成長があげられる。

ソフトバンクの孫会長は、クーパンのキム・ボムソク代表を巨大なビジョンとリーダーシップでクーパンを世界有数の革新的なインターネット企業に成長させたと評価する。クーパン社の議決権はキム代表が多くを有するが、ソフトバンク・ビジョン・ファンドは大株主となり、買収・合併の可能性が浮上する。

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