最新記事

北朝鮮

韓国大統領府「安倍首相が日朝会談に意欲」 日韓首脳の電話会談で

2018年3月16日(金)20時21分

3月16日、日本と韓国の両首脳は午後に電話で会談した。安倍晋三首相は文在寅大統領(写真)に対し、4月末に予定されている南北首脳会談で日本人拉致問題を取り上げるよう要請。韓国側の説明によると、安倍首相は北朝鮮との首脳会談への意欲も示したという。2月撮影(2018年 ロイター/John Sibley/File Photo)

日本と韓国の両首脳は16日午後、電話で会談した。安倍晋三首相は文在寅大統領に対し、4月末に予定されている南北首脳会談で日本人拉致問題を取り上げるよう要請。韓国側の説明によると、安倍首相は北朝鮮との首脳会談への意欲も示したという。

日韓首脳が会談するのは、3月6日に韓国と北朝鮮が首脳会談の開催に合意して以降初めて。同席した西村康稔官房副長官によると、安倍首相は「来たる南北首脳会談では、拉致問題を取り上げてもらいたい」と文大統領に伝えた。西村副長官は「詳細なやり取りは控えたいが、文大統領も理解してくれているものという印象だった」とした上で、「この問題について日韓で連携していくことを確認した」と語った。

一方、韓国大統領府の報道官は電話会談後、安倍首相が北朝鮮の金正恩・朝鮮労働党委員長との会談に意欲を示したと説明した。日本は北朝鮮をめぐり、核とミサイルに加え、自国民の拉致という独自の問題も含めた包括的な解決を目指している。日本政府関係者によると、安倍政権は拉致問題の打開に向け、日朝首脳会談を模索していく考え。

このほか安倍首相と文大統領は、北朝鮮の非核化に向けて最大限の圧力をかけ続けることで一致した。安倍首相は4月初旬に訪米することを文大統領に説明し、「南北、米朝首脳会談に向け、日韓米でしっかり連携したい」と語った。

両首脳は中国も含めた3カ国の首脳会談を早期に開催することや、日韓のシャトル外交を実現させる方針も申し合わせた。

(久保信博、クリスティン・キム)

[東京/ソウル 16日 ロイター]


120x28 Reuters.gif

Copyright (C) 2018トムソンロイター・ジャパン(株)記事の無断転用を禁じます

ニューズウィーク日本版 英語で学ぶ国際ニュース超入門
※画像をクリックすると
アマゾンに飛びます

2025年5月6日/13日号(4月30日発売)は「英語で学ぶ 国際ニュース超入門」特集。トランプ2.0/関税大戦争/ウクライナ和平/中国・台湾有事/北朝鮮/韓国新大統領……etc.

※バックナンバーが読み放題となる定期購読はこちら


今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

米中、貿易問題巡る初日協議終了 トランプ氏「良い協

ワールド

インドとパキスタン、互いに停戦違反と非難 係争地で

ワールド

アングル:欧州移住に関心強める米国人、「トランプ氏

ワールド

インドとパキスタン、即時の完全停戦で合意 米などが
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:英語で学ぶ 国際ニュース超入門
特集:英語で学ぶ 国際ニュース超入門
2025年5月 6日/2025年5月13日号(4/30発売)

「ゼロから分かる」各国・地域情勢の超解説と時事英語

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    心臓専門医が「絶対に食べない」と断言する「10の食品」とは?...理想は「1825年の食事」
  • 2
    SNSにはトップレス姿も...ヘイリー・ビーバー、ノーパンツルックで美脚解放も「普段着」「手抜き」と酷評
  • 3
    ロシア機「Su-30」が一瞬で塵に...海上ドローンで戦闘機を撃墜する「世界初」の映像をウクライナが公開
  • 4
    5月の満月が「フラワームーン」と呼ばれる理由とは?
  • 5
    指に痛みが...皮膚を破って「異物」が出てきた様子を…
  • 6
    脂肪は自宅で燃やせる...理学療法士が勧める「3つの…
  • 7
    健康は「何を食べないか」次第...寿命を延ばす「5つ…
  • 8
    「股間に顔」BLACKPINKリサ、ノーパンツルックで妖艶…
  • 9
    使うほど脱炭素に貢献?...日建ハウジングシステムが…
  • 10
    足の爪に発見した「異変」、実は「癌」だった...怪我…
  • 1
    心臓専門医が「絶対に食べない」と断言する「10の食品」とは?...理想は「1825年の食事」
  • 2
    脂肪は自宅で燃やせる...理学療法士が勧める「3つの運動」とは?
  • 3
    健康は「何を食べないか」次第...寿命を延ばす「5つの指針」とは?
  • 4
    部下に助言した時、返事が「分かりました」なら失敗…
  • 5
    【クイズ】世界で2番目に「軍事費」が高い国は?...1…
  • 6
    5月の満月が「フラワームーン」と呼ばれる理由とは?
  • 7
    「2025年7月5日に隕石落下で大災害」は本当にあり得…
  • 8
    SNSにはトップレス姿も...ヘイリー・ビーバー、ノー…
  • 9
    シャーロット王女とスペイン・レオノール王女は「どち…
  • 10
    ついに発見! シルクロードを結んだ「天空の都市」..…
  • 1
    心臓専門医が「絶対に食べない」と断言する「10の食品」とは?...理想は「1825年の食事」
  • 2
    日本史上初めての中国人の大量移住が始まる
  • 3
    日本旅行が世界を魅了する本当の理由は「円安」ではない
  • 4
    脂肪は自宅で燃やせる...理学療法士が勧める「3つの…
  • 5
    間食はなぜ「ナッツ一択」なのか?...がん・心疾患・抜…
  • 6
    健康は「何を食べないか」次第...寿命を延ばす「5つ…
  • 7
    「2025年7月5日に隕石落下で大災害」は本当にあり得…
  • 8
    北朝鮮兵の親たち、息子の「ロシア送り」を阻止する…
  • 9
    【クイズ】世界で最も「半導体の工場」が多い国どこ…
  • 10
    【心が疲れたとき】メンタルが一瞬で “最…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中