最新記事

事件

「愛してると伝えて」米フロリダの銃乱射の教室で何が起こったのか

2018年2月15日(木)16時00分
ニューズウィーク日本版ウェブ編集部

遺族たちは悲しみに打ちひしがれている Jonathan Drake-REUTERS

<銃撃を受けた教室の恐ろしい状況が徐々に明らかに>

米東南部フロリダ州パークランドのマージョリー・ストーンマン・ダグラス高校(生徒約3000人)で14日午後2時半(現地時間)に発生した、元生徒による銃乱射事件は17人の犠牲者を出す惨事となった。警察当局はすでにニコラス・クルーズ容疑者を拘束しているが、約40人が病院に搬送され被害は拡大する可能性がある。

生徒の証言

事件発生から半日が経ち、生徒たちの証言から事件発生当時の様子が徐々にわかってきた。

この高校では事件の同日に消火訓練を予定していた。地元紙マイアミ・ヘラルドによると、事件が発生した直後に警報機が鳴ったという。情報筋は、多くの生徒を屋外におびき出すために意図的に行われたものとみている。

NBCが伝えた生徒のレベッカ・ボガート(17)の話では、消火訓練が予定よりも早く始まったと思ったら銃撃だったという。彼女のいた1階の教室の窓が壊れ、弾丸のようなものを目にし、何が起こっているか理解した。

「落ち着きを保つのはとても難しかった」。彼女は友達と教卓の下に身を隠し手を握り合って耐えたが、近くからは4人のクラスメートのうめき声が聞こえたという。

「先生が生徒を守るために殺された」と証言するのは、アレックス。彼女がいた教室では外に避難しようとしていたところ、銃声が近づいたために断念。教室のドアを閉めようとした男性教師が撃たれて殺されたという。

そのためドアは開いたままで、教室内の生徒らは息を殺してじっと耐えるしかなかった。銃撃犯がいつでも教室に入れる状態で「できるだけ静かにしてなければならなかった」

今、あなたにオススメ

関連ワード

ニュース速報

ワールド

米国防長官が板門店訪問、米韓同盟の強さ象徴と韓国国

ビジネス

仏製造業PMI、10月改定48.8 需要低迷続く

ビジネス

英製造業PMI、10月49.7に改善 ジャガー生産

ビジネス

ユーロ圏製造業PMI、10月は50 輸出受注が4カ
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:高市早苗研究
特集:高市早苗研究
2025年11月 4日/2025年11月11日号(10/28発売)

課題だらけの日本の政治・経済・外交を初の女性首相はこう変える

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」はどこ?
  • 2
    「日本のあの観光地」が世界2位...エクスペディア「今年注目の旅行先」、1位は米ビッグスカイ
  • 3
    9歳女児が行方不明...失踪直前、防犯カメラに映った「意外な姿」に大きな注目、なぜこんな格好を?
  • 4
    米沿岸に頻出する「海中UFO」──物理法則で説明がつか…
  • 5
    だまされやすい詐欺メールTOP3を専門家が解説
  • 6
    筋肉はなぜ「伸ばしながら鍛える」のか?...「関節ト…
  • 7
    虹に「極限まで近づく」とどう見える?...小型機パイ…
  • 8
    【クイズ】ヒグマの生息数が「世界で最も多い国」は…
  • 9
    「あなたが着ている制服を...」 乗客が客室乗務員に…
  • 10
    【ウクライナ】要衝ポクロウシクの攻防戦が最終局面…
  • 1
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」はどこ?
  • 2
    英国で「パブ離れ」が深刻化、閉店ペースが加速...苦肉の策は「日本では当たり前」の方式だった
  • 3
    【クイズ】クマ被害が相次ぐが...「熊害」の正しい読み方は?
  • 4
    【クイズ】ヒグマの生息数が「世界で最も多い国」は…
  • 5
    【話題の写真】自宅の天井に突如現れた「奇妙な塊」…
  • 6
    【ウクライナ】要衝ポクロウシクの攻防戦が最終局面…
  • 7
    9歳女児が行方不明...失踪直前、防犯カメラに映った…
  • 8
    【クイズ】1位は「蚊」...世界で「2番目に」人間を殺…
  • 9
    女性の後を毎晩つけてくるストーカー...1週間後、雨…
  • 10
    「日本のあの観光地」が世界2位...エクスペディア「…
  • 1
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」はどこ?
  • 2
    英国で「パブ離れ」が深刻化、閉店ペースが加速...苦肉の策は「日本では当たり前」の方式だった
  • 3
    【クイズ】ヒグマの生息数が「世界で最も多い国」はどこ?
  • 4
    かばんの中身を見れば一発でわかる!「認知症になり…
  • 5
    1000人以上の女性と関係...英アンドルー王子、「称号…
  • 6
    増加する「子どもを外注」する親たち...ネオ・ネグレ…
  • 7
    悲しみで8年間「羽をむしり続けた」オウム...新たな…
  • 8
    【クイズ】クマ被害が相次ぐが...「熊害」の正しい読…
  • 9
    【クイズ】日本でツキノワグマの出没件数が「最も多…
  • 10
    お腹の脂肪を減らす「8つのヒント」とは?...食事以…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中