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中東サウジアラビア、汚職疑惑の拘束者を財産譲渡と引き換えに釈放へ

11月17日、関係筋によると、サウジアラビア当局は、大規模な汚職取り締まりで身柄を拘束した実業家などと、財産の譲渡と引き換えに釈放することで合意したもよう。写真は拘束されているワリード王子。2012年5月にマナーマで撮影(2017年 ロイター/Hamad I Mohammed)
関係筋によると、サウジアラビア当局は、大規模な汚職取り締まりで身柄を拘束した実業家などと、財産の譲渡と引き換えに釈放することで合意したもよう。
合意には、不動産や株式などの財産と現金を区別すること、現金資産の価値を把握するために銀行口座を調べることも含まれるという。
一連の汚職捜査では、サウジのワリード王子を含む王族や政府高官、実業家など数十人が拘束された。
関係筋によると、拘束されていたある実業家は当局との合意後に銀行口座から数千万リヤルが引き出された。また、別の元政府高官は40億リヤル相当の株式の引き渡しに応じたという。
サウジ政府からこれらの合意に関するコメントは得られていない。
アナリストらは、合意によって汚職捜査を巡る不確実性が軽減される可能性があると指摘する。
サウジアラビアは原油安による財政赤字を穴埋めするため、歳出削減に加え、増税などを通じた歳入拡大を進めている。

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