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バブル警戒のビットコイン、インフレのジンバブエでは逃避先

2017年11月15日(水)10時38分

11月14日、仮想通貨ビットコインは、あまりの高騰ぶりに世界中でバブルが警戒されている。ところがハイパーインフレに苦しむジンバブエでは、身を守るための貴重な手段となっているようだ。サラエボで6日撮影(2017年 ロイター/Dado Ruvic/Illustration)

仮想通貨ビットコインは、あまりの高騰ぶりに世界中でバブルが警戒されている。ところがハイパーインフレに苦しむジンバブエでは、身を守るための貴重な手段となっているようだ。

法定通貨が日々目減りするのにあわてて、切羽詰ってビットコインに駆け込む人もいれば、外国に留学している子供への仕送りに利用する人もいる。

その結果が凄まじい。国際市場では先週、ビットコインが過去最高の7888ドルと、年初の7倍に達したが、ジンバブエの首都ハラレのビットコイン取引所Golixではなんと1万3900ドルと、年初の40倍まで暴騰している。

「貯金を全額ビットコインに換えた。資産を守るにはそうするしかないからだ」と語るのは、通信系企業に勤める男性だ。

ジンバブエはかつて自国通貨がハイパーインフレによって紙くず化し、2009年に米ドルを法定通貨に採用した。しかし深刻なドル不足に陥った結果、今や国民の銀行口座にある「ドル」の価値は本当の米ドルに対して急落し、「ゾラー(zollar)」の異名をとるようになった。

現在、現金100ドルを買うためには180ゾラーと交換する必要がある。1月にはこれが120ゾラーだった。

ハイパーインフレの再来で、国民は自動車や不動産、株など、インフレでも価値を失いそうにない物なら何でも飛びつく状態だ。

<海外取引の決済>

ジンバブエではまた、銀行がマスターカードとビザの決済を制限あるいは阻止しているため、海外への支払いを行うのが難しい。ビットコインを使えばこの問題を回避し、ビットコイン決済を受け付けている外国の商店からモノやサービスを買うことができる。

外貨を用いた海外との商取引にはジンバブエ中央銀行の承認が必要で、中銀は燃料や医薬品など生活必需品の購入承認を優先している。

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