最新記事

スペイン

プチデモン前カタルーニャ州首相、スペイン高裁の出頭命令に応じず

2017年11月2日(木)10時46分

11月1日、スペインの高等裁判所がプチデモン前カタルーニャ自治州首相(写真)に対して証言のために出頭を求めたが、プチデモン氏は滞在先のベルギーから証言する意向だ。ブリュッセルで10月31日撮影(2017年 ロイター/Yves Herman)

スペインの高等裁判所がプチデモン前カタルーニャ自治州首相に対して証言のために出頭を求めたが、プチデモン氏は滞在先のベルギーから証言する意向だ。プチデモン氏の弁護士、ポール・ベカルト氏が明らかにした。

出頭しなかった場合、逮捕状が発行される可能性がある。逮捕状が発行されればプチデモン氏は中央政府による12月21日の州議会選挙に立候補できない。

ベカルト氏は、プチデモン氏に対する逮捕状は今のところ出ていないと述べた。

カタルーニャ自治州議会は10月27日、独立宣言決議を賛成多数で可決。数時間後に中央政府のラホイ首相はプチデモン氏と州幹部らを解任した。州議会の本会議では、独立反対派議員の大半が投票前に議場を退席していた。またスペイン司法当局は独立宣言を違法とみなしている。

プチデモン氏と州の元幹部らは週末にベルギーへ渡り、弁護士を雇った。

スペインの高等裁判所はプチデモン氏と13人の元幹部に対し、反逆と治安妨害、背任容疑で出頭命令を出した。スペインの裁判所で2日と3日に証言するための召喚だ。証言後裁判官は、召喚された14人が捜査まで拘束されるべきかどうかを判断する。数年間かかることもあり、裁判となる可能性もある。

ベカルト氏は「プチデモン氏はマドリードへ行かない。彼がベルギーにいる状態で尋問することを提案する。それは可能だ」とし、国外で証言することを承認する法規定があると述べた。

[マドリード 1日 ロイター]


120x28 Reuters.gif

Copyright (C) 2017トムソンロイター・ジャパン(株)記事の無断転用を禁じます

【お知らせ】ニューズウィーク日本版メルマガのご登録を!
気になる北朝鮮問題の動向から英国ロイヤルファミリーの話題まで、世界の動きを
ウイークデーの朝にお届けします。
ご登録(無料)はこちらから=>>

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

ユーロ高大きく懸念せず、インフレ下振れリスク限定的

ワールド

米ミネソタ州議員銃撃、容疑者逮捕 標的リストに知事

ビジネス

再送(11日配信記事)豪カンタス、LCCのジェット

ビジネス

豪当局、証取ASXへの調査拡大 安定運営に懸念
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:非婚化する世界
特集:非婚化する世界
2025年6月17日号(6/10発売)

非婚化・少子化の波がアメリカもヨーロッパも襲う。世界の経済や社会福祉、医療はどうなる?

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    「タンパク質」より「食物繊維」がなぜ重要なのか?...「がん」「栄養」との関係性を管理栄養士が語る
  • 2
    ブラッド・ピット新髪型を「かわいい」「史上最高にかっこいい」とネット絶賛 どんなヘアスタイルに?
  • 3
    「サイドミラー1つ作れない」レアアース危機・第3波でパニック...中国の輸出規制が直撃する「グローバル自動車産業」
  • 4
    サイコパスの顔ほど「魅力的に見える」?...騙されず…
  • 5
    林原めぐみのブログが「排外主義」と言われてしまう…
  • 6
    若者に大不評の「あの絵文字」...30代以上にはお馴染…
  • 7
    メーガン妃とキャサリン妃は「2人で泣き崩れていた」…
  • 8
    さらばグレタよ...ガザ支援船の活動家、ガザに辿り着…
  • 9
    ハルキウに「ドローン」「ミサイル」「爆弾」の一斉…
  • 10
    構想40年「コッポラの暴走」と話題沸騰...映画『メガ…
  • 1
    庭にクマ出没、固唾を呑んで見守る家主、そして次の瞬間...「信じられない行動」にネット驚愕
  • 2
    大阪万博は特に外国人の評判が最悪...「デジタル化未満」の残念ジャパンの見本市だ
  • 3
    「セレブのショーはもう終わり」...環境活動家グレタらが乗ったガザ支援船をイスラエルが拿捕
  • 4
    ブラッド・ピット新髪型を「かわいい」「史上最高に…
  • 5
    「サイドミラー1つ作れない」レアアース危機・第3波で…
  • 6
    ファスティングをすると、なぜ空腹を感じなくなるの…
  • 7
    今こそ「古典的な」ディズニープリンセスに戻るべき…
  • 8
    右肩の痛みが告げた「ステージ4」からの生還...「生…
  • 9
    アメリカは革命前夜の臨界状態、余剰になった高学歴…
  • 10
    脳も体も若返る! 医師が教える「老後を元気に生きる…
  • 1
    日本の「プラごみ」で揚げる豆腐が、重大な健康被害と環境汚染を引き起こしている
  • 2
    【定年後の仕事】65歳以上の平均年収ランキング、ワースト2位は清掃員、ではワースト1位は?
  • 3
    日本はもう「ゼロパンダ」でいいんじゃない? 和歌山、上野...中国返還のその先
  • 4
    一瞬にして村全体が消えた...スイスのビルヒ氷河崩壊…
  • 5
    庭にクマ出没、固唾を呑んで見守る家主、そして次の…
  • 6
    大爆発で一瞬にして建物が粉々に...ウクライナ軍「Mi…
  • 7
    「ママ...!」2カ月ぶりの再会に駆け寄る13歳ラブラ…
  • 8
    あなたも当てはまる? 顔に表れるサイコパス・ナルシ…
  • 9
    ドローン百機を一度に発射できる中国の世界初「ドロ…
  • 10
    【クイズ】EVの電池にも使われる「コバルト」...世界…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中