最新記事

核実験

北朝鮮核実験、国際社会から非難相次ぐ 首脳らが新たな制裁要請

2017年9月4日(月)10時42分

9月3日、北朝鮮が過去最大規模の核実験を行ったことを受け、各国の首脳が新たな制裁を要請するなど国際社会から非難が相次いでいる。ソウル市内で撮影。提供写真(2017年 ロイター/ Han Jong-Chan/Yonhap/via REUTERS)

北朝鮮が3日に過去最大規模の核実験を行ったことを受け、各国の首脳が新たな制裁を要請するなど国際社会から非難が相次いでいる。北朝鮮は3日、数日前の日本上空を通過する弾道ミサイル発射に続き、6回目の核実験を実施した。

弾道ミサイル発射を受けて北朝鮮との対話は「解決策ではない」との見解を示していたトランプ大統領は、3日の核実験を巡り「(北朝鮮の)言動は引き続き、米国に対して非常に敵対的で危険」と指摘した。

ムニューシン米財務長官は、北朝鮮の世界貿易すべてを断絶し得る新たな制裁をまとめる方針を示した。

またメルケル独首相とマクロン仏大統領は欧州連合(EU)の制裁を強化する計画を明らかにした。

メイ英首相も、国連安全保障理事会が早急に新たな制裁を検討する必要があるとの見解を示した。

一方、ロシアは外務省を通じて慎重な姿勢を表明。同省は「新たな状況においては冷静さを保ち、緊張の一層の高まりにつながりかねないいかなる行動も控えることが極めて重要」との認識を示した。その上で、北朝鮮は「深刻な結果」を招くようなリスクを冒していると警告した。

中国国営新華社によると、ロシアのプーチン大統領は3日、中国の習近平国家主席と会談し、北朝鮮問題に「適切に対応」することで一致した。

「両首脳は朝鮮半島の非核化という目標を堅持し、新たな状況に対応するため、引き続き緊密に連絡を取り、協調していくことで合意した」という。

中国はこれより先、北朝鮮に対し「誤った」行動をやめるよう促すとともに同国への国連決議を完全に履行する方針を示した。

トランプ大統領は北朝鮮が「中国に重大な脅威と困惑」をもたらしていると指摘。中国は努力したが、問題を解決できなかったと述べた。また韓国の「融和策」は機能しないとの認識を示した。

国際原子力機関(IAEA)は北朝鮮の核実験について、国際社会の度重なる要請を完全に無視した「極めて遺憾な行為」だと非難した。

[ロンドン 3日 ロイター]


120x28 Reuters.gif

Copyright (C) 2017トムソンロイター・ジャパン(株)記事の無断転用を禁じます

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

米、国際刑事裁判所に週内制裁発動も 日常業務に影響

ワールド

あらゆる選択肢排除せず与野党で向き合う=消費減税で

ビジネス

ロシュ、肥満症薬の後期治験を開始へ 30年めどに市

ビジネス

FRBは「利下げに慎重に」、インフレ懸念で=クリー
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:世界が尊敬する日本の小説36
特集:世界が尊敬する日本の小説36
2025年9月16日/2025年9月23日号(9/ 9発売)

優れた翻訳を味方に人気と評価が急上昇中。21世紀に起きた世界文学の大変化とは

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    カミラ王妃のキャサリン妃への「いら立ち」が話題に...「少々、お控えくださって?」
  • 2
    筋肉はマシンでは育たない...器械に頼らぬ者だけがたどり着ける「究極の筋トレ」とは?
  • 3
    数千円で買った中古PCが「宝箱」だった...起動して分かった驚きの中身
  • 4
    燃え上がる「ロシア最大級の製油所」...ウクライナ軍…
  • 5
    1年で1000万人が死亡の可能性...迫る「スーパーバグ…
  • 6
    「日本を見習え!」米セブンイレブンが刷新を発表、…
  • 7
    「より良い明日」の実現に向けて、スモークレスな世…
  • 8
    米専門職向け「H-1B」ビザ「手数料1500万円」の新大…
  • 9
    【クイズ】世界で2番目に「コメの消費量」が多い国は…
  • 10
    トランプに悪気はない? 英キャサリン妃への振る舞い…
  • 1
    カミラ王妃のキャサリン妃への「いら立ち」が話題に...「少々、お控えくださって?」
  • 2
    数千円で買った中古PCが「宝箱」だった...起動して分かった驚きの中身
  • 3
    「何だこれは...」クルーズ船の客室に出現した「謎の物体」にSNS大爆笑、「深海魚」説に「カニ」説も?
  • 4
    筋肉はマシンでは育たない...器械に頼らぬ者だけがた…
  • 5
    【動画あり】トランプがチャールズ英国王の目の前で…
  • 6
    1年で1000万人が死亡の可能性...迫る「スーパーバグ…
  • 7
    「日本を見習え!」米セブンイレブンが刷新を発表、…
  • 8
    燃え上がる「ロシア最大級の製油所」...ウクライナ軍…
  • 9
    「二度見した」「小石のよう...」マッチョ俳優ドウェ…
  • 10
    「最悪」「悪夢だ」 飛行機内で眠っていた女性が撮影…
  • 1
    「4針ですかね、縫いました」日本の若者を食い物にする「豪ワーホリのリアル」...アジア出身者を意図的にターゲットに
  • 2
    【クイズ】世界で唯一「蚊のいない国」はどこ?
  • 3
    「最悪」「悪夢だ」 飛行機内で眠っていた女性が撮影...目覚めた時の「信じがたい光景」に驚きの声
  • 4
    信じられない...「洗濯物を干しておいて」夫に頼んだ…
  • 5
    「中野サンプラザ再開発」の計画断念、「考えてみれ…
  • 6
    「我々は嘘をつかれている...」UFOらしき物体にミサ…
  • 7
    プール後の20代女性の素肌に「無数の発疹」...ネット…
  • 8
    【クイズ】次のうち、飲むと「蚊に刺されやすくなる…
  • 9
    「怖すぎる」「速く走って!」夜中に一人ランニング…
  • 10
    カミラ王妃のキャサリン妃への「いら立ち」が話題に.…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中