最新記事

フランス政治

仏下院選第1回目投票、マクロンの新党が圧勝へ 投票率は過去最低

2017年6月12日(月)10時00分

6月11日、フランスの国民議会(下院)選挙の第1回投票が11日行われ、結果予想によると、マクロン大統領(写真中央)が率いる新党「共和国前進」系が主要政党を抑えて過半数を制し、圧勝する見通しだ。(2017年 ロイター/Christophe Petit Tesson)

フランスの国民議会(下院)選挙の第1回投票が11日行われ、結果予想によると、マクロン大統領が率いる新党「共和国前進」(LREM)系が主要政党を抑えて過半数を制し、圧勝する見通しだ。

結果が確認されれば、5月の大統領選決選投票でマクロン氏が選出されるまで数十年にわたってフランスの政権を交互に担ってきた社会党と保守派政党にとってさらなる打撃となる。

内務省によると、開票率90%の時点でLREMおよび同党と連携する中道派政党「民主運動」(MoDem)の得票率は31.9%。

保守派の共和党と中道右派連合の得票率は18.9%、極右の国民戦線(FN)は13.8%、社会党は7.45%。

世論調査によると、マクロン氏が率いるLREM系は来週18日の第2回投票を経て全577議席の4分の3相当を確保する可能性がある。これによりマクロン氏は、規制緩和など企業寄りの改革を掲げた選挙公約を実行に移す強力な権限を得ることになる。

3つの世論調査で示された第2回投票後のLREMの予想獲得議席数は390─445議席。1968年に全議席の80%超を獲得した当時のシャルル・ド・ゴール大統領の保守派以来最大の過半数となる可能性がある。

社会党は30─40議席、保守系の共和党グループは80─100議席を確保する見込み。FNはわずか1議席にとどまる可能性がある。

今回の投票率は48.6%で、議会選としては現在のフランス第五共和政で最低を記録した。

社会党と共和党グループは、1つの政党に権限を過度に集中させないよう、第2回投票への参加を呼び掛けた。

[パリ 11日 ロイター]


120x28 Reuters.gif

Copyright (C) 2017トムソンロイター・ジャパン(株)記事の無断転用を禁じます

今、あなたにオススメ

関連ワード

ニュース速報

ワールド

中国紙「日本は軍国主義復活目指す」、台湾有事巡る高

ワールド

ドイツ予算委が26年予算案承認、経済再生へ高水準の

ビジネス

サファイアテラ、伊藤忠商事による伊藤忠食品の完全子

ワールド

マクロスコープ:高市氏、賃上げ「丸投げしない」 前
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:世界最高の投手
特集:世界最高の投手
2025年11月18日号(11/11発売)

日本最高の投手がMLB最高の投手に──。全米が驚愕した山本由伸の投球と大谷・佐々木の活躍

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    一瞬にして「巨大な橋が消えた」...中国・「完成直後」の橋が崩落する瞬間を捉えた「衝撃映像」に広がる疑念
  • 2
    まるで老人...ロシア初の「AIヒト型ロボット」がお披露目会で「情けない大失態」...「衝撃映像」がSNSで拡散
  • 3
    「死ぬかと思った...」寿司を喉につまらせた女性を前に、男性が取った「まさかの行動」にSNS爆笑
  • 4
    「水爆弾」の恐怖...規模は「三峡ダムの3倍」、中国…
  • 5
    文化の「魔改造」が得意な日本人は、外国人問題を乗…
  • 6
    中国が進める「巨大ダム計画」の矛盾...グリーンでも…
  • 7
    「不気味すぎる...」カップルの写真に映り込んだ「謎…
  • 8
    『プレデター: バッドランド』は良作?駄作?...批評…
  • 9
    ファン激怒...『スター・ウォーズ』人気キャラの続編…
  • 10
    『トイ・ストーリー4』は「無かったコト」に?...新…
  • 1
    一瞬にして「巨大な橋が消えた」...中国・「完成直後」の橋が崩落する瞬間を捉えた「衝撃映像」に広がる疑念
  • 2
    【写真・動画】世界最大のクモの巣
  • 3
    まるで老人...ロシア初の「AIヒト型ロボット」がお披露目会で「情けない大失態」...「衝撃映像」がSNSで拡散
  • 4
    『プレデター: バッドランド』は良作?駄作?...批評…
  • 5
    「死ぬかと思った...」寿司を喉につまらせた女性を前…
  • 6
    「不気味すぎる...」カップルの写真に映り込んだ「謎…
  • 7
    「座席に体が収まらない...」飛行機で嘆く「身長216c…
  • 8
    ドジャースの「救世主」となったロハスの「渾身の一…
  • 9
    「遺体は原型をとどめていなかった」 韓国に憧れた2…
  • 10
    筋肉を鍛えるのは「食事法」ではなく「規則」だった.…
  • 1
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」はどこ?
  • 2
    英国で「パブ離れ」が深刻化、閉店ペースが加速...苦肉の策は「日本では当たり前」の方式だった
  • 3
    【クイズ】ヒグマの生息数が「世界で最も多い国」はどこ?
  • 4
    一瞬にして「巨大な橋が消えた」...中国・「完成直後…
  • 5
    「不気味すぎる...」カップルの写真に映り込んだ「謎…
  • 6
    【写真・動画】世界最大のクモの巣
  • 7
    1000人以上の女性と関係...英アンドルー王子、「称号…
  • 8
    【クイズ】クマ被害が相次ぐが...「熊害」の正しい読…
  • 9
    【クイズ】日本でツキノワグマの出没件数が「最も多…
  • 10
    今年、記録的な数の「中国の飲食店」が進出した国
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中