最新記事

韓国

トランプTweetをチェックせよ! 韓国外交部、監視専門職を配置

2017年1月6日(金)14時21分
ニューズウィーク日本版ウェブ編集部

<今、世界が注目する男、ドナルド・トランプ。とりわけ、そのツイッターでの発言には、世界の政治家、ビジネスマン、メディアが翻弄されている。ついに韓国では外交部が、トランプのツイッター発言を監視する「ツイッター・オフィサー」を配属した>

 韓国外交部(日本の外務省に相当)は、幹部職員のひとりをトランプのツイッター発言を専門にチェックする役職「ツイッターオフィサー」に任命した。ユン・ビョンセ外交部長官は、トランプのツイート内容、とりわけ韓国及び極東地域に関するツイートに関心をもっているという。新政権スタッフとのコネクションがいまだできていない韓国政府としては、トランプのツイッターが、その考えを知るうえでもっとも有効な手段だと判断したためだ。このため、トランプのツイッター監視を命じられた幹部職員は、トランプの外交方針に関するツイートを注視することになった。

 その成果は早くも発揮された。1月2日、トランプは北朝鮮の核問題に関する考えをツイッターで明らかにした。前日、北朝鮮の金正恩が新年挨拶で「米国を射程距離としたICBM(大陸間弾道ミサイル)の開発が最終段階に入った」との発言を受けたものだ。

(参考記事:北朝鮮、米国に届くICBM開発はできない=トランプ氏

  "it won't happen!"(そんなことはあり得ん!)というトランプのツイートは、各国のメディアに取り上げられ、26,000回リツイートされ、91,000人がいいねした。

トランプが北朝鮮の核問題に触れたツイート

 トランプがこのツイートを発信したのは韓国時間で3日午前5時5分。韓国外交部も、これを受けて公式見解を準備し始めた。韓国政府内では、北朝鮮の核問題についてトランプ新政権が優先度を下げるのではないかという懸念が高まっており、トランプがこの問題に関して、ツイッターで発言するのを待っていたところだった。トランプ自身がツイートしたことで、ワシントンの韓国大使館の分析を待たずに、外交部の担当者は情勢分析を始め、午後2時には外交部報道官が記者会見で公式見解を発表した。

「トランプ次期大統領のツイッター発言は、大統領選当選後、北朝鮮の核問題に関連してトランプ氏が明示的に初めて言及したものとして意味をもつ。特に、金正恩が新年挨拶で、ICBMなどによる挑発の可能性を示唆したことに対する明白な警告と解釈することができると考えている」

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

利上げの可能性、物価上昇継続なら「非常に高い」=日

ワールド

アングル:ホームレス化の危機にAIが救いの手、米自

ワールド

アングル:印総選挙、LGBTQ活動家は失望 同性婚

ワールド

北朝鮮、黄海でミサイル発射実験=KCNA
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:老人極貧社会 韓国
特集:老人極貧社会 韓国
2024年4月23日号(4/16発売)

地下鉄宅配に古紙回収......繁栄から取り残され、韓国のシニア層は貧困にあえいでいる

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なない理由が明らかに

  • 2

    ハーバード大学で150年以上教えられる作文術「オレオ公式」とは?...順番に当てはめるだけで論理的な文章に

  • 3

    便利なキャッシュレス社会で、忘れられていること

  • 4

    「韓国少子化のなぜ?」失業率2.7%、ジニ係数は0.32…

  • 5

    中国のロシア専門家が「それでも最後はロシアが負け…

  • 6

    「毛むくじゃら乳首ブラ」「縫った女性器パンツ」の…

  • 7

    止まらぬ金価格の史上最高値の裏側に「中国のドル離…

  • 8

    休日に全く食事を取らない(取れない)人が過去25年…

  • 9

    毎日どこで何してる? 首輪のカメラが記録した猫目…

  • 10

    ネット時代の子供の間で広がっている「ポップコーン…

  • 1

    韓国で「イエス・ジャパン」ブームが起きている

  • 2

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なない理由が明らかに

  • 3

    攻撃と迎撃の区別もつかない?──イランの数百の無人機やミサイルとイスラエルの「アイアンドーム」が乱れ飛んだ中東の夜間映像

  • 4

    天才・大谷翔平の足を引っ張った、ダメダメ過ぎる「無…

  • 5

    「毛むくじゃら乳首ブラ」「縫った女性器パンツ」の…

  • 6

    「燃料気化爆弾」搭載ドローンがロシア軍拠点に突入…

  • 7

    アインシュタインはオッペンハイマーを「愚か者」と…

  • 8

    犬に覚せい剤を打って捨てた飼い主に怒りが広がる...…

  • 9

    ハリー・ポッター原作者ローリング、「許すとは限ら…

  • 10

    価値は疑わしくコストは膨大...偉大なるリニア計画っ…

  • 1

    人から褒められた時、どう返事してますか? ブッダが説いた「どんどん伸びる人の返し文句」

  • 2

    韓国で「イエス・ジャパン」ブームが起きている

  • 3

    88歳の現役医師が健康のために「絶対にしない3つのこと」目からうろこの健康法

  • 4

    ロシアの迫撃砲RBU6000「スメルチ2」、爆発・炎上の…

  • 5

    バルチック艦隊、自国の船をミサイル「誤爆」で撃沈…

  • 6

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なな…

  • 7

    ロシアが前線に投入した地上戦闘ロボットをウクライ…

  • 8

    「燃料気化爆弾」搭載ドローンがロシア軍拠点に突入…

  • 9

    1500年前の中国の皇帝・武帝の「顔」、DNAから復元に…

  • 10

    浴室で虫を発見、よく見てみると...男性が思わず悲鳴…

日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中