中国主要都市で相次ぐ住宅販売規制強化、冷え込む不動産市場
10月11日、中国で、主要都市の住宅販売規制が相次いでいる。買い手や不動産開発会社の間で警戒感が高まり、物件の値下がりや販売不振が起きている。河南省鄭州で9月撮影(2016年 ロイター/Yawen Chen)
中国で、主要都市の住宅販売規制が相次いでいる。買い手や不動産開発会社の間で警戒感が高まり、物件の値下がりや販売不振が起きている。
国慶節の連休だった前週、20以上の主要都市が住宅市場の過熱を冷やすために頭金比率引き上げなどの販売規制を導入した。センタライン(深セン)のジェネラルマネジャー、アラン・チェン氏は「新たな規制はかなり厳しい。景況感に打撃を与え、物件が値下がりするとの懸念から様子見ムードが広がっている」と述べた。
不動産調査会社CREISがまとめた主要10都市を対象にした調査によると、北京と無錫では先週中に新たな開発案件の立ち上げがなかった。着工済みの計画でみると、販売は前週比でそれぞれ86%、72%落ち込んだ。
上海、杭州、武漢などの都市では新規の開発計画がみられたが、売出し中の箇所は50%以上減少し、販売は35─60%減少した。唯一の例外は青島で、販売が前週比で23%増えた。
深センで進んでいた開発プロジェクトは9日、今回の規制強化後初めてとなる物件の販売を開始。合富輝煌房地産のデータによると、548戸が売り出され、62%が販売された。
しかし合富輝煌房地産の市場調査部長のアンディー・リン氏によると、販売価格が20%程度下がっていることを考えると62%という販売比率は非常に低いという。