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中国外務省「日本は孤立化招いた」 南シナ海問題でけん制

2016年9月20日(火)19時40分

9月19日、中国外務省の陸慷報道局長は、稲田朋美防衛相が先週、海上自衛隊と米海軍の共同巡航訓練を行うことなどで南シナ海への関与を強化する方針を示したことについて、日本は南シナ海情勢を「混乱させようとしている」と批判した。写真は、南シナ海で行われた日米共同統合演習「Keen Sword」の模様。2014年11月撮影。米海軍提供写真(2016年 ロイター)

 中国外務省の陸慷報道局長は19日の定例会見で、稲田朋美防衛相が先週、海上自衛隊と米海軍の共同巡航訓練を行うことなどで南シナ海への関与を強化する方針を示したことについて、日本は南シナ海情勢を「混乱させようとしている」と批判した。

 中国はこれまでもたびたび、南シナ海問題に干渉しているとして米国や日本を非難している。

 同報道局長は、この問題をめぐっては、直接関係している国々の対話を通じて解決すべきで、中国と東南アジア諸国が協力して地域の平和と安定を維持するべきとの点で、周辺地域の国々の意見が一致していると指摘。

 さらに「国際社会のために行動しているふりをしながら、南シナ海情勢を混乱させようとした日本が招いたその無秩序な結果を見るといい」と述べた。

 日本の行動は他国からの孤立を招き、自国の観点を関係国に押し付けようとして失敗したと指摘した。

 同報道局長は「自国の主権と海洋権益を守ろうとする中国の決意は断固たるものだ」とあらためて強調した。

[北京 19日 ロイター]


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