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パナマ文書、渦中の法律事務所幹部「流出は外部からのハッキング」

脱税やマネーロンダリングについて手助けしたことはないと否定

2016年4月6日(水)11時07分

被害者か、脱税の共犯者か  4月5日、世界各国の指導者ら多数を困惑させている、いわゆる「パナマ文書」流出スキャンダルの渦中にある、法律事務所の共同設立者ラモン・フォンセカ氏(写真)は、同事務所は外部からのハッキングの被害者だと主張し、告訴したことを明らかにした。パナマ市で撮影(2016年 ロイター/Carlos Jasso)

 世界各国の指導者ら多数を困惑させている機密文書、いわゆる「パナマ文書」流出スキャンダルの渦中にある、法律事務所の共同設立者は5日、同事務所は外部からのハッキングの被害者だと主張し、告訴したことを明らかにした。

 世界各国の顧客向けに24万のオフショア企業を立ち上げたとするパナマの法律事務所「モサック・フォンセカ」の共同設立者、ラモン・フォンセカ氏は、ロイターとのインタビューで、同事務所が法を犯しておらず、すべての業務は合法だと強調した。

 また、いかなる文書を破棄したことも、脱税やマネーロンダリング(資金洗浄)を助けたこともないと同氏は語った。

 また、「国際調査報道ジャーナリスト連合」(ICIJ)や他の報道機関の調査によって公表された同法律事務所の電子メールは、「文脈を無視して抜き出され」、誤って解釈されているとフォンセカ氏は述べた。

 同法律事務所から流出した「パナマ文書」は1150万枚以上に及ぶ。世界中の富裕層や有力者たちによる資産隠しや税金逃れ疑惑は、多くの人々が緊縮策や困難に耐えるなかで、一般市民の激しい怒りを呼び起こしている。

 

[パナマ市 5日 ロイター]


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Copyright (C) 2016トムソンロイター・ジャパン(株)記事の無断転用を禁じます

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