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中台トップ会談は逆効果だった――国民党への支持率低下

2015年11月10日(火)18時44分
遠藤 誉(東京福祉大学国際交流センター長)

 それにしても、「5」に関してだが、このデータが、Yahoo奇摩の調査結果傾向と、そう大きくは変わっていないことは注目に値する。

 これは何を意味しているかというと、やはり、あの握手の場面は、国共分裂後66年ぶりの両政府トップの握手であっただけに、インパクトは大きかったのだろうことが推論される。

 しかしそれにより、北京政府寄りの国民党にとって有利に働いたか否かということになると、「逆効果だった」ということが明確になっているということが、現段階では結論されよう。

 今後、それがどの方向に動いていくかに関してはなお、しばらくの静観が必要とされる。

 不屈の精神で闘い続けたミャンマーのアウンサンスーチー女士が率いる最大野党のNLD(国民民主連盟)が、総選挙において圧勝する勢いだ。

 人類は最終的には民主主義に向かって動いていく。

 来年の台湾の総統選においても、その人類の掟が生きていることを祈らずにはいられない。


[執筆者]
遠藤 誉

1941年中国生まれ。中国革命戦を経験し1953年に日本帰国。東京福祉大学国際交流センター長、筑波大学名誉教授、理学博士。中国社会科学院社会科学研究所客員研究員・教授などを歴任。『チャイナ・セブン <紅い皇帝>習近平』『チャイナ・ナイン 中国を動かす9人の男たち』『ネット大国中国 言論をめぐる攻防』など著書多数。近著に『毛沢東 日本軍と共謀した男』

※当記事はYahoo!ニュース 個人からの転載です。

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