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寄稿

わが隣人ロシアとうまく付き合う方法

2010年1月25日(月)15時27分
ユリア・ティモシェンコ(ウクライナ首相)

 このオープンな取り組みにロシアも加わってほしい。エネルギー問題での協力をモデルに、別の分野にも連携を広げることで、互いの疑念を晴らせる可能性がある。

 そこまでいくのは簡単ではないだろう。しかし少なくとも目指すべき目標ははっきりしている。

 中欧と東欧にとって「ヨーロッパ化」は近代化を意味する。世界経済危機の後、ウクライナにとってヨーロッパへの接近が急務だということが一段と明らかになった。超国家組織としてのEUの一面は、ロシアと中欧、東欧が亀裂修復向けて努力する際の参考になる。オバマにはそのプロセスの推進役を担ってほしい。

 不安や不信を拭い去るのは難しいが、私たちにとって最善の道はロシアとの関係改善だ。さもないと、「過去」という重荷から逃れることができない。   

[2009年12月30日号掲載]

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