最新記事

ミレニアル世代

コロナ禍で結婚式のスタイルは大きく変化したが、本当の「黒船」はZ世代

Are Weddings OK?

2023年05月20日(土)13時35分
ヘザー・シュウィドル(スレート誌記者)
結婚式

マイクロウエディングが人気になる一方、豪華セレモニーも復活して挙式スタイルは百花繚乱 PEOPLEIMAGES/ISTOCK

<結婚式はプチでハネムーンは豪華に...。コロナ禍を経て結婚式が復活しているが、「ニューノーマル」は矛盾に満ちている。ウエディング新事情とは?>

最近、あんまり結婚式に招待されないな。

そう思っているのは、あなただけではない。いや、招待されたけれど、昔よりゴージャスな式が増えたような? いや、式は質素だったけど、ハネムーンを派手にやるらしい......。

どれもこれも、この1年ほどのウエディング事情を物語る事実だ。ただ、その全てがコロナ禍の反動なのかどうかは、ちょっと分からない。

ここ数年、ウエディング業界はジェットコースター並みの猛スピードで大きなアップダウンに見舞われてきた。

2020年と21年はコロナ禍の影響で、延期、キャンセル、様子見のトリプルパンチを食らい、22年は約40年ぶりの結婚式ブームに恵まれた。

そして23年は、ようやく「例年並み」が戻ってきた......ような気がする。

いまひとつ確信を持てないのは、これが矛盾に満ちた「ニューノーマル」だからだ。招待客が少ない小さな結婚式も増えたし、ド派手な式も戻ってきた。多くのカップルが好むのは伝統的なスタイルだけれど、奇抜な演出のものも増えた。

コロナ禍はこうした変化のきっかけになったのか、それとも少しずつ始まっていた変化を加速させたのかは、現時点では分からない。

市場調査会社ウエディング・リポートのシェーン・マクマレーCEOは、コロナ禍が結婚式の在り方を変えたという説に懐疑的だ。

「必ずしもそうとは言えないと思う」と彼は言う。「この業界全体の変化は、コロナ禍よりもずっと前から始まっていた」

そもそも、昔と比べて結婚するカップルが減った。ウエディング・リポートの調べでは、アメリカでは1970年代以降、毎年平均約200万人が結婚してきたが、人口増加のペースを考えると相対的には減ってきた計算になる。

多くの人の人生で、結婚の優先順位が低くなった以上、結婚式の規模も縮小するのは当然の流れかもしれない。実際、筆者が話を聞いたほとんど全てのウエディング業界関係者は、コロナ禍の前よりも結婚式の規模は小さくなっているとの見方を示した。

「招待客を限定する傾向は、かなり定着してきた」と、ウエディングプランナーのミシェル・マルティネスは言う。

SDGs
2100年には「寿司」がなくなる?...斎藤佑樹×佐座槙苗と学ぶ「サステナビリティ」 スポーツ界にも危機が迫る!?
あわせて読みたい
ニュース速報

ビジネス

NY外為市場=ドルおおむね下落、米景気懸念とFRB

ビジネス

ステーブルコイン普及で自然利子率低下、政策金利に下

ビジネス

米国株式市場=ナスダック下落、与野党協議進展の報で

ビジネス

政策不確実性が最大の懸念、中銀独立やデータ欠如にも
あわせて読みたい

RANKING

  • 1

    残忍非道な児童虐待──「すべてを奪われた子供」ルイ1…

  • 2

    2100年に人間の姿はこうなる? 3Dイメージが公開

  • 3

    4割の子どもにできていない「健全な愛着形成」 良い…

  • 4

    人肉食の被害者になる寸前に脱出した少年、14年ぶり…

  • 5

    アジア系男性は「恋愛の序列の最下層」──リアルもオ…

  • 1

    残忍非道な児童虐待──「すべてを奪われた子供」ルイ1…

  • 2

    ハリウッド大注目の映画監督「HIKARI」とは? 「アイ…

  • 3

    2100年に人間の姿はこうなる? 3Dイメージが公開

  • 4

    「SNSで話題の足裏パッドで毒素は除去されない」と専…

  • 5

    3.11から9年、福島の避難指示区域は野生動物の楽園に

  • 1

    「エプスタインに襲われた過去」と向き合って声を上…

  • 2

    残忍非道な児童虐待──「すべてを奪われた子供」ルイ1…

  • 3

    「恐ろしい」...キャサリン妃のウェディングドレスに…

  • 4

    やはり「泣かせた」のはキャサリン妃でなく、メーガ…

  • 5

    「SNSで話題の足裏パッドで毒素は除去されない」と専…

MAGAZINE

LATEST ISSUE

特集:高市早苗研究

特集:高市早苗研究

2025年11月 4日/2025年11月11日号(10/28発売)

課題だらけの日本の政治・経済・外交を初の女性首相はこう変える