最新記事

人道支援

「医学で貧困は治せない」人道支援家に転身した女子医学生、ボコ・ハラムとの闘い

‘My School Was Attacked by Boko Haram’

2022年09月02日(金)14時26分
エイミー・ガマン(NGOヌル・ナイジェリア代表)

あの日から、眠れない夜が続いた。どうにか眠れても、夢でうなされた。起きていてもフラッシュバックがあって勉強に集中できない。脚や腕を吹き飛ばされた人、泣き叫ぶ家族の人、無残な死体。医者に何ができるの? 私はそう思い始めていた。

そして翌年、今度は大学のキャンパスが襲撃された。銃を持った男が大学構内に侵入して、銃を乱射した。女性1人が撃たれて負傷したが、幸い死者は出なかった。

それでも大学は半年以上も閉鎖された。その間に私は気付いた。病院にいても人の命は助けられない。医学では貧困や教育の問題を解決できない。過激思想に染まった人を救うのも無理。ならば、ここは私の居場所じゃない。だから大学を辞めて、人道支援のボランティア活動に転じた。

あれから10年以上たち、気が付けば私も33歳。今は若い世代の声を政策に反映させ、具体的な行動につなげる活動をしている。

ボコ・ハラムは以前より強大な組織になり、脅威も高まった。危ないから国外に逃れようと言う人もいる。でも私は母国ナイジェリアにとどまり、できることをしたい。そして今後も学びを続け、世間のことをよく知り、できることをやり、地域社会のニーズを理解していきたい。

祖国にとどまり、同胞を守るために働く。それが私の役目だと信じている。

ニューズウィーク日本版 BTS再始動
※画像をクリックすると
アマゾンに飛びます

2026年3月31号(3月24日発売)は「BTS再始動」特集。7人の「完全体」で新章へ、世界が注目するカムバックの意味 ―光化門ライブ速報―

※バックナンバーが読み放題となる定期購読はこちら


あわせて読みたい
ニュース速報

ワールド

中国発展フォーラム閉幕、指導部が安定性アピール

ビジネス

銅需要、電化・AI分野で堅調続く見通し=フリーポー

ワールド

米、イラン攻撃継続へ 一時停止はエネルギー施設のみ

ワールド

豪・EUが貿易協定締結、重要鉱物の中国依存度低減へ
あわせて読みたい

RANKING

  • 1

    残忍非道な児童虐待──「すべてを奪われた子供」ルイ1…

  • 2

    世界一スキャンダラスな絵画、謎に包まれた「女性器…

  • 3

    キャサリン妃とウィリアム皇太子の「ご友人」...ロー…

  • 4

    2100年に人間の姿はこうなる? 3Dイメージが公開

  • 5

    人肉食の被害者になる寸前に脱出した少年、14年ぶり…

  • 1

    残忍非道な児童虐待──「すべてを奪われた子供」ルイ1…

  • 2

    24歳年上の富豪と結婚してメラニアが得たものと失っ…

  • 3

    「自由すぎる王族」レディ・アメリア・ウィンザーが「…

  • 4

    人肉食の被害者になる寸前に脱出した少年、14年ぶり…

  • 5

    2100年に人間の姿はこうなる? 3Dイメージが公開

  • 1

    残忍非道な児童虐待──「すべてを奪われた子供」ルイ1…

  • 2

    ハリウッド大注目の映画監督「HIKARI」とは? 「アイ…

  • 3

    24歳年上の富豪と結婚してメラニアが得たものと失っ…

  • 4

    「自由すぎる王族」レディ・アメリア・ウィンザーが「…

  • 5

    シャーロット王女が放つ「ただならぬオーラ」にルイ…

MAGAZINE

LATEST ISSUE

特集:BTS再始動

特集:BTS再始動

2026年3月31日号(3/24発売)

3年9カ月の空白を経て完全体でカムバック。世界が注目する「BTS2.0」の幕開け