最新記事

教育

子どもの「自主性」を育てる親は、人生の哲学を伝えあとは子どもに任せる

2021年07月13日(火)20時50分
船津徹

自主性を尊重することと、好き放題させることの違い

では、自主性を尊重するために「何でも子どもの言うとおりにすればいい」「子どもを放任すればいい」のかといえば、そうではありません。たとえば、ゲームが好きだから何時間でもゲームをさせていいかといえば、そうではないのです。

子どもの自主性を引き出している親は、子どもの興味や関心を「特性(強み)」に発展させて、よりレベルの高いものに変換しています。

ゲームを何時間でもできるならば、その「集中力」にフォーカスして、より集中力を伸ばすための習い事をすすめる。たとえば、プログラミングを学ばせて「ゲームで遊ぶ」から「ゲームを作る」という体験をさせる、といった具合です。

しかしその際も、親が「これをしなさい」と強制しません。子どもが自分の意志でその道を選択していると「思える」ように親が仕組みをつくっているのです。

ここで覚えておいていただきたいのは、「自主性の尊重」が子どものやる気を引き出し、自信を身につけさせる最大の秘訣だということです。

子どもの「やる気」を高めながら、親がしっかりとサポートをし、最終的に子ども自身が選ぶことによって、子どもはどんどんとたくましく、自信に満ちあふれていきます。

・子どもの興味、関心、得意なことを重視する
・その興味、関心、得意なことを、明確な強みにしていく
・子どもが「自分の意志で選択している」と思える仕組みをつくる
・子どもが選択したことについて、親がとことんサポートを与える

子どもの自主性を育てる家庭教育は、この4つのポイントをうまく押さえています。


profile_Pic_toru_funatsu.jpg[執筆者]
船津徹
TLC for Kids代表。明治大学経営学部卒業後、金融会社勤務を経て幼児教育の権威、七田眞氏に師事。2001年ハワイにてグローバル人材育成を行なう学習塾TLC for Kidsを開設。2015年カリフォルニア校、2017年上海校開設。これまでに4500名以上のバイリンガル育成に携わる。著書に『世界標準の子育て』(ダイヤモンド社)『世界で活躍する子の英語力の育て方』(大和書房)がある。

あわせて読みたい
ニュース速報

ビジネス

アングル:値上げ続きの高級ブランド、トランプ関税で

ワールド

訂正:トランプ氏、「適切な海域」に原潜2隻配備を命

ビジネス

トランプ氏、雇用統計「不正操作」と主張 労働省統計

ビジネス

労働市場巡る懸念が利下げ支持の理由、FRB高官2人
あわせて読みたい

RANKING

  • 1

    やはり「泣かせた」のはキャサリン妃でなく、メーガ…

  • 2

    残忍非道な児童虐待──「すべてを奪われた子供」ルイ1…

  • 3

    メーガン妃はイギリスで、キャサリン妃との関係修復…

  • 4

    「SNSで話題の足裏パッドで毒素は除去されない」と専…

  • 5

    「レースのパンツ」が重大な感染症を引き起こす原因に

  • 1

    やはり「泣かせた」のはキャサリン妃でなく、メーガ…

  • 2

    残忍非道な児童虐待──「すべてを奪われた子供」ルイ1…

  • 3

    「レースのパンツ」が重大な感染症を引き起こす原因に

  • 4

    なぜ女性の「ボディヘア」はいまだタブーなのか?...…

  • 5

    「SNSで話題の足裏パッドで毒素は除去されない」と専…

  • 1

    残忍非道な児童虐待──「すべてを奪われた子供」ルイ1…

  • 2

    やはり「泣かせた」のはキャサリン妃でなく、メーガ…

  • 3

    「SNSで話題の足裏パッドで毒素は除去されない」と専…

  • 4

    加工した自撮り写真のように整形したい......インス…

  • 5

    「レースのパンツ」が重大な感染症を引き起こす原因に

MAGAZINE

LATEST ISSUE

特集:トランプ関税15%の衝撃

特集:トランプ関税15%の衝撃

2025年8月 5日号(7/29発売)

例外的に低い日本への税率は同盟国への配慮か、ディールの罠か