最新記事

学習法

15%の間違いをするときが最も効果的に学べる その理由は?

2019年11月12日(火)16時15分
松丸さとみ

「できそうでできない」から必死に頑張れる

またウィルソン准教授は、米NBCの朝の情報番組「トゥデイ」に出演した際に、「私たちの社会、そして教育の現場では、完璧であることに焦点を当てているが、学習においては完璧は適切とは言えない」と指摘。「健全かつ役立つ失敗」を何度かしたときがもっとも効果的に学ぶときだと説明した。

とはいえ同准教授は、学生たちが「85%ルール」を文字通り受け取るようにはなってほしくない、とも話している。例えば、学生がすべての科目において、授業で85点を目指すようにはなってほしくはない、というのだ。

ウィルソン准教授の思いは、教育者や親に向けられている。子どもたちが完璧な成績を取ってくるように、プレッシャーをあまりかけてほしくないというのだ。そうすれば、本人は安全で簡単な科目(完璧な点を取れるかもしれないが、新たな学びはそこまでないかもしれない科目)ではなく、リスクを追って、より学べる科目を選ぶかもしれないからだ。

同准教授は、自分の子どもを例に挙げて、「できそうでできない」というものの方が、子どもたちは必死になって頑張ると指摘。完璧を目指すのではなく、学ぶ人は、そうした「チャレンジしたい」という思いにもっと従うべきだ、としている。

あわせて読みたい
ニュース速報

ワールド

韓国大統領、北朝鮮との合意の順次実行を閣僚に指示

ビジネス

午前の日経平均は続伸、最高値更新 円安や米株先高が

ワールド

欧州首脳、米ウクライナ首脳会談に同席へ ゼレンスキ

ワールド

スペイン、猛暑が阻む20件の大規模山火事対応 政府
あわせて読みたい

RANKING

  • 1

    残忍非道な児童虐待──「すべてを奪われた子供」ルイ1…

  • 2

    「労働と魅力の関連性」 化粧とヘアセットしている…

  • 3

    人肉食の被害者になる寸前に脱出した少年、14年ぶり…

  • 4

    エリザベス女王はメーガン妃を本当はどう思っていた…

  • 5

    「SNSで話題の足裏パッドで毒素は除去されない」と専…

  • 1

    残忍非道な児童虐待──「すべてを奪われた子供」ルイ1…

  • 2

    「レースのパンツ」が重大な感染症を引き起こす原因に

  • 3

    人肉食の被害者になる寸前に脱出した少年、14年ぶり…

  • 4

    「SNSで話題の足裏パッドで毒素は除去されない」と専…

  • 5

    なぜ女性の「ボディヘア」はいまだタブーなのか?...…

  • 1

    やはり「泣かせた」のはキャサリン妃でなく、メーガ…

  • 2

    「レースのパンツ」が重大な感染症を引き起こす原因に

  • 3

    残忍非道な児童虐待──「すべてを奪われた子供」ルイ1…

  • 4

    人肉食の被害者になる寸前に脱出した少年、14年ぶり…

  • 5

    なぜ女性の「ボディヘア」はいまだタブーなのか?...…

MAGAZINE

LATEST ISSUE

特集:Newsweek Exclusive 昭和100年

特集:Newsweek Exclusive 昭和100年

2025年8月12日/2025年8月19日号(8/ 5発売)

現代日本に息づく戦争と復興と繁栄の時代を、ニューズウィークはこう伝えた