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幼い息子が癌で目を失った......スマホの写真から病気を発見するアプリを父親が開発

Eye Cancer App for Kids

2019年10月23日(水)17時00分
カシュミラ・ガンダー

写真はイメージ HIGHWAYSTARZ-PHOTOGRAPHY/ISTOCKPHOTO

<写真から「白色瞳孔」の初期症状をチェック。撮りだめしたわが子の笑顔を活用しよう>

幼い息子が癌で片方の目を失ったという科学者が、写真で目の病気の早期発見を助けるアプリを開発した。

このアプリは「ホワイト・アイ・デテクター」。名前のとおり、白色瞳孔の早期発見に役立つ。白色瞳孔とは、瞳孔から入った光が網膜にできた腫瘍に反射して白く見える症状。網膜芽細胞腫という5歳以下の子供に 多い目の希少癌や、特殊な網膜剥離で視力が低下するコーツ病、白内障、弱視、遠視などによく見られる。

白色瞳孔は子供の健康診断で チェックするが、写真でも見つけやすい。フラッシュなどの光が網膜の血管と眼球の血管膜に当たると、普通は瞳が赤く反射して写る。しかし前述のような疾患がある場合、瞳が白っぽく、あるいは黄色がかったオレンジ色に写るのだ。

【参考記事】「スマホの電磁波で癌になる」は本当か

10月初めにサイエンス・アドバンシズ誌に掲載された論文によると、開発チームは40人の子供の親から寄付された5万2982枚の写真を、アプリを使って検証した。40人のうち20人は目の疾患があり、20人は疾患がない比較対照のグループとした。

その結果、白色瞳孔が見られる写真のうち30%について、アプリも症状を検出した。さらに疾患のある子供の80%について、医師の診断より平均で1年4カ月ほど前の写真から、目の色の異常を検出した。

白色瞳孔ではない写真を誤認する確率は、1%に満たなかった。また、白色瞳孔の症状が見られても、上記のような疾患を必ず伴うとは限らない。

アプリは一般公開されており、無料でダウンロードできる。プライバシー保護のため、利用の際に画像をサーバーにアップロードしたりする必要はない。

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