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ファッションの可能性と自身の行動について考える体験型ミュージアム

2018年11月22日(木)18時30分
河内秀子(ドイツ在住ライター)

限りある資源を大切にするためにと提案されるのは、キノコの菌糸体を使った全く新しいテキスタイルMycoTEX だ。ほかにも、リンゴから作る代用レザーなど驚くようなアイデアが次々と登場する。

完全に生分解可能なテキスタイル、Mango Materialsは、現在最も多く使われている布地であるポリエステルは分解されるまで200年かかるといった問題と関連付けて紹介される。このようにサステナビリティ、循環型ビジネスモデルといった観点で、いま現実に起こっているファッション業界の問題と、その解決への画期的な事例を示すことで、訪れた人に課題を問いかけるのだ。

チケットがわりに渡される大きなブレスレットにはRFIDが埋め込まれており、来場者は展示会場のそこここで現れる質問などに答えてデータをためていくインタラクティブなシステムになっている。

例えば「これから1カ月間、新しい洋服は買いません」「洗濯物は冷水で洗います」といった行動に関する33の質問が展示の合間に出現し、来場者はそこにブレスレットをかざしてイエス・ノーを答えていく。展示を見終わった後、個人別に目標リストが手渡され、来場者は家に帰ってからも、今後のファッション消費について考えるというわけだ。

ffg-Bracelet and station©presstigieux-21-720.jpg

入場時に大きなブレスレットを着用し、会場内の33箇所に置かれたこの装置にかざして質問に答えていく Fashion for Good (c) Presstigieux

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