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「極右」官僚養成機関に志願する若者たち フランスで物議をかもす「学長」は美しすぎる28歳

2018年10月30日(火)17時20分
西川彩奈(フランス在住ジャーナリスト)

旧来の国民戦線支持者の間では非常に人気が高いマリオン・マレシャル Emmanuel Foudrot-REUTERS

<極右ルペン家の新鋭マリオン・マレシャルが今年9月、未来の右派政治家・官僚を養成する教育機関を開校した>

フランスに新しく開校した教育機関が、同国内で物議を醸している。

今年9月中旬、フランス第三の都市リヨンに、将来の保守派の政治家・官僚を養成する教育機関「アンスティチュ・デュ・シアンス・ソーシャル・エコノミック・エ・ポリティック(以下、L'ISSEP)」が開校した。学長は国民連合(旧・国民戦線)元党員で元下院議員のマリオン・マレシャル(28)。同氏は国民戦線の創始者ジャン=マリー・ルペンの孫、国民連合(旧・国民戦線)党首マリーヌ・ルペンの姪でもある。議員だった頃は、反移民・反イスラム的な主張を繰り返してきた。

ポリティコ・ヨーロッパ紙に、マリオンはこの学校を創設した背景を、「ビジョンがないパリのエリートに代わる政治家や官僚を育てること」だと語っている。

さらに同氏は、「今の政治家たちは、政治キャンペーンは上手だけれど、良いリーダーになる方法を知らない」と続けた。

I'ISSEPの役員も、国際的に著名な保守派が名を連ねる。

保守系ニュースサイト「ブライトバート・ニュース」ロンドン支局の元ジャーナリストで、ナイジェル・ファラージ(英国独立党元党首)の元アドバイザーでもあったラヒーム・カッサーム、アメリカの保守派の哲学者で歴史学者のポール・ゴットフリートなどだ。

また、ワシントンポスト紙によると、前トランプ政権首席戦略官兼上級顧問で、欧州の右翼を支援するスティーブ・バノンも、アドバイザーとして少なからず関わっているようだ。

一方で、マレシャルは以前の国民戦線での政治活動と同校の方針は区別しているようで、「教育内容は保守的な傾向があるが、当校は新しい風をもたらしたいだけだ」とポリティコ・ヨーロッパ紙の取材に応えている。

マレシェルは2012年に22歳で下院議員に当選、フランス南部を地盤に国民戦線支持者の間で人気を誇っていた。しかし、2017年5月、叔母であるマリーヌ・ルペンが大統領選に敗北した2日後に政治活動休止を公表した。「Elabe」の今年6月の調査によると、フランスの右派の選挙権保有者は、2022年の大統領選の候補者は叔母のマリーヌ・ルペンより、マレシャルの方が適していると考える結果が出ており、マレシャルは祖父のジャン=マリーからも信頼を得ている。

そんな「国民連合」の若き逸材であったマレシャルが突然の引退をした背景には、同校の開校の準備も大きな要因だったとみられる。

【参考記事】もう1人の極右ルペン「政界引退」は本当か?

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