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北欧式マタニティボックスを英国が導入検討──ただし強い反対意見も

2018年08月09日(木)15時30分
松丸さとみ

このような環境で赤ちゃんが寝かされるのは貧困層に多く、実際にSIDSは貧困家庭で起こる可能性が高いという。RCMのジル・ウォルトン最高責任者は発表文の中で、マタニティボックスをすべての赤ちゃんに配布することで、どんな経済環境の赤ちゃんも平等なスタートを切れるようになる、と述べている。

スコットランドRCMでのマタニティボックス制度の責任者であるメアリー・ロス-デイヴィ博士は英ガーディアン紙に対し、マタニティボックスの配布は、単に寝る場所を提供するだけでなく、新しい家族が増えるという経済的に厳しい時期に価値ある品物を贈ることで、新生児の家族に対し、赤ちゃんが歓迎されていることを伝えられる、と説明している。

幼児の突然死防止を目指す団体は「安全性が確認できていない」

この動きに反対しているのは、SIDSの防止を目指す慈善団体ララバイ・トラストだ。RCMが意見表明を発表した同日すぐに異論を唱える声明を出し、RCMに反対する姿勢を明確に示した。マタニティボックスを使うことは、親と一緒に寝るよりも安全である点には同意するものの、箱が英国の安全基準に合致しない、というのが反対の理由だ。そもそも、マタニティボックスに関する安全基準が存在しないからだ。

ララバイ・トラストは発表文の中で、「マタニティボックスの使用がSIDSの減少につながったことを示す直接的な証拠はない」と説明。公衆衛生関連の予算が少ないことを鑑みると、全国的にこの制度を導入することが、限られた予算の使い道として最善なのかは疑問である、と述べている。

ララバイ・トラストはまた、英国規格協会が最近、段ボール製マタニティボックスの規格を新たに設定するべく取り組みを開始したことに触れ、マタニティボックス配布に向けて製造開始を決定する前に、この標準が発表されるのを待つべきだと主張している。

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