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メリットばかりじゃないーー「フレックス勤務は男女格差解消に逆効果」という落とし穴

Working Toward Gender Equality

2018年08月13日(月)17時15分
ブリジッド・シュルティー(ニューアメリカ財団ベターライフ研究所所長)

DANIEL HASKETTーIKON IMAGES/GETTY IMAGES (c)2017 The Slate Group

<就労形態の変化だけでは「男性有利」は変わらない 子育て・介護を支える仕組みや意識の変化が必要だ>

職場での男女平等を実現するには何が必要か。

子育て支援など政府の施策や男性が積極的に家事を担うことも必要だが、それだけでは足りない。決め手となるのはフレックスタイム制だと、ハーバード大学のクローディア・ゴールディン教授(経済学)は14年に全米経済学会の会長挨拶で述べた。

ゴールディンによれば、オフィスで働く時間ではなく、成果に応じて報酬が支払われることで男女の賃金格差は解消し、昇進などで女性が不利になることもなくなるという。現状では大半の女性が出産した段階で出世コースからの脱落を余儀なくされるが、フレックス制ならママになってもバリバリ働ける。
 
実際、フレックス制やテレワーク(情報通信技術を活用した柔軟な就労形態)はキャリア女性の強い味方だ。遠隔勤務に関する情報サイトが、従業員の半数以上が遠隔勤務をしている128社を調べたところ、女性がCEOを務める会社は19%に上った。ちなみにスタンダード&プアーズ(S&P)500社のうち、女性CEOが率いる会社は5・2%にすぎない。

そのほかの調査でも、仕事と家庭生活が両立しやすくなり、社員の健康が改善され、仕事にやる気が出るなど、フレックス制のメリットが指摘されている。

反対に、フレックス制の導入で男女格差が広がるという調査結果も発表されている。

ドイツで行われた調査で、フレックス制では男女とも通常勤務より労働時間が長くなることが分かった。ただし、それによって経済的なメリットを得ているのは男性だけだった。

労働時間が長くなったことで、男女とも通常勤務の社員より給与は増えた。ただし残業代に相当する金額以上に増えたのは男性だけで、増加分は年に1000〜2000ユーロに上った。

米パーデュー大学家族研究所のシェリー・ウォッズワース所長は、「フレックス制は男女の格差是正に役立つが、逆効果になる場合もある」と話す。

なぜ矛盾した結果が出るのか。答えは文化にありそうだ。

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