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高層タワマン全戸で「トイレ一斉使用」 その時、何が起きる?

2021年1月31日(日)12時20分
神舘 和典(ジャーナリスト) 西川 清史(編集者) *東洋経済オンラインからの転載

室長は、この質問にもズバリ答えてくれた。「現状、つまったという話は聞いたことがありません。それも、やはり、竣工前にテストをくり返します。どんなテストかというと、上層階のトイレからおしぼりタオルを流します。それを下で受け取れれば問題はありません。TOTOさんでも、LIXILさんでも、日本のメーカーのトイレはすぐれているので、タオルくらいは問題なく流してしまいます。ただし、これははっきりと申し上げますが、トイレには排泄物以外は流してはいけません」

配管はつまったりあふれたりしない

newsweekboos20210129.png配管内を排泄物は下へ流れ、臭いは屋上へ向かう。「マンションの屋上へ上がると、キノコのような傘をかぶせた通気口があります。傘で蓋をしてはいるものの、近づくと、きつい臭いを感じるはずです」

これは、トイレの配管の空気の取り入れ口なのだそうだ。配管に空気を取り入れないと、水が下に落ちていかないのだという。

結論としては、ビルやマンションのトイレの配管はつまったり、あふれたりはしない。ただし、それはあふれないように設計されているからではなく、あくまでも確率に委ねた結果論だ。くれぐれも全住民一斉に流さないでいただきたい。

(文:神舘 和典、西川清史)

※当記事は「東洋経済オンライン」からの転載記事です。元記事はこちら。
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