「ハリウッド一強」時代の終わり? 米TVドラマの首都は「テキサス」に遷都する
Moving Out of Hollywood
「テキサス州オースティンは、かつてはハリウッドにいたセレブや映画製作者にとって、ますます重要な拠点になりつつある。州はこの動きを促進するために、映像制作産業への助成金などのプログラムを大幅に拡充している」
脚本チームの一員としてエミー賞の受賞経験があり、テキサス・クリスチャン大学で映画、テレビ、デジタルメディアを教えるリチャード・アレン教授は次のように語る。
「テクノロジーによってメディアのアクセスが世界的に拡大し、アトランタ、シカゴ、そしてフォートワースのような都市が本格的な制作拠点になれるようになった。その現実が、絶対的な聖地としてのハリウッドの中心性と支配を脅かしている」
新たな制作拠点の魅力
バンダービルト大学の映画・メディアアーツ・演劇学部長を務めるクレア・シスコ・キング教授は、「SGSスタジオは物理的にはカリフォルニア州の外にあるが、ハリウッド産業から切り離されているわけではない」と指摘する。
「伝統的なハリウッドスタジオのパラマウント・ピクチャーズと提携して開発が進められている。ハリウッドは今なおアメリカのエンターテインメント産業の中心地だが、映画やテレビシリーズの制作は全米のさまざまな場所で行われている」とキングは続ける。
「税制優遇などの財政的なインセンティブに誘われることが多く、地形や気候などの条件でも選ばれている。近年はジョージア州の人気が高く、多くのスタジオがある。ルイジアナ州やノースカロライナ州も映像制作産業への投資に力を入れている」





