ハリス氏惨敗の背景に「アメリカ中流階級の生活苦の悲鳴」が聞こえる

CASH CRUNCH

2024年11月8日(金)13時00分
ジョシュア・レット・ミラー(本誌記者)

newsweekjp20241108022453-c889d2d20beb0a79ee899c9046be649ebbc1b5a7.jpg

DEB COHN-ORBACHーUCGーUNIVERSAL IMAGES GROUP/GETTY IMAGES

日々の生活の苦しさを訴える人たちがいる一方で、アメリカの株式相場は目下、絶好調と言っていいだろう。今年5月には、ニューヨーク株式市場でダウ平均株価が史上初めて4万ドルを突破した。

こうした株価の上昇を受けて、大企業のトップたちは、庶民には想像もつかないような巨額の報酬を受け取ることが可能になっている。

アメリカ労働総同盟・産業別組合会議(AFL-CIO)が8月に発表した調査によると、アメリカの代表的な株価指数「S&P500」を構成する企業のCEOが昨年1年間に受け取った報酬は、平均的な働き手が5回以上の勤労人生を送らなければ稼げない金額に達しているという。


例えば、スターバックスのCEOを退任したばかりのラクスマン・ナラシムハンは、1400万ドルを超す報酬を受け取っていた。これは、2023会計年度に平均的な働き手が受け取る給料の1028倍に上る。

しかし、後任のブライアン・ニコルはさらに上を行く。9月9日にスターバックスのCEOに就任したニコルは、1年目だけで1億ドル以上を受け取る可能性がある。成果に連動して報酬が決まる面が大きいためだ。

政府の楽観論に抱く違和感

インフレ脱却をめぐるバイデンの楽観的な発言に、こうした途方もない格差の存在が合わさって、多くの中流層は政府との間に大きな断絶を感じていると、マディは指摘する。

ビジネス
「個人的な欲望」から誕生した大人気店の秘密...平野紗季子が明かす「愛されるブランド」の作り方
あわせて読みたい
ニュース速報

ビジネス

NY外為市場=ドル上昇、円は156円台後半 介入警

ワールド

ウ大統領府長官にブダノフ氏、和平交渉力刷新 国防相

ワールド

ウクライナ北東部ハルキウにロシアの攻撃、2人死亡・

ワールド

イランで大規模デモ、景気低迷への抗議で死者も トラ
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:ISSUES 2026
特集:ISSUES 2026
2025年12月30日/2026年1月 6日号(12/23発売)

トランプの黄昏/中国AI/米なきアジア安全保障/核使用の現実味......世界の論点とキーパーソン

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    前進するロシア、忍び寄る限界...勝者に見えるプーチン、その先は袋小路か
  • 2
    中国軍の挑発に口を閉ざす韓国軍の危うい実態 「沈黙」は抑止かそれとも無能?
  • 3
    マイナ保険証があれば「おくすり手帳は要らない」と考える人が知らない事実
  • 4
    感じのいい人が「寒いですね」にチョイ足ししている…
  • 5
    【現地発レポート】米株市場は「個人投資家の黄金時…
  • 6
    なぜ筋肉を鍛えても速くならないのか?...スピードの…
  • 7
    ウクライナ水中ドローンが、ロシア潜水艦を爆破...「…
  • 8
    日本人の「休むと迷惑」という罪悪感は、義務教育が…
  • 9
    「腸が弱ると全身が乱れる」...消化器専門医がすすめ…
  • 10
    「断食」が細胞を救う...ファスティングの最大効果と…
  • 1
    ウクライナ水中ドローンが、ロシア潜水艦を爆破...「史上初の攻撃成功」の裏に、戦略的な「事前攻撃」
  • 2
    「腸が弱ると全身が乱れる」...消化器専門医がすすめる「腸を守る」3つの習慣とは?
  • 3
    前進するロシア、忍び寄る限界...勝者に見えるプーチン、その先は袋小路か
  • 4
    中国軍の挑発に口を閉ざす韓国軍の危うい実態 「沈黙…
  • 5
    マイナ保険証があれば「おくすり手帳は要らない」と…
  • 6
    アジアの豊かな国ランキング、日本は6位──IMF予測
  • 7
    『SHOGUN 将軍』の成功は嬉しいが...岡田准一が目指…
  • 8
    90代でも元気な人が「必ず動かしている体の部位」と…
  • 9
    なぜ筋肉を鍛えても速くならないのか?...スピードの…
  • 10
    【世界を変える「透視」技術】数学の天才が開発...癌…
  • 1
    日本がゲームチェンジャーの高出力レーザー兵器を艦載、海上での実戦試験へ
  • 2
    90代でも元気な人が「必ず動かしている体の部位」とは何か...血管の名医がたどり着いた長生きの共通点
  • 3
    ウクライナ水中ドローンが、ロシア潜水艦を爆破...「史上初の攻撃成功」の裏に、戦略的な「事前攻撃」
  • 4
    アジアの豊かな国ランキング、日本は6位──IMF予測
  • 5
    人口減少が止まらない中国で、政府が少子化対策の切…
  • 6
    日本人には「当たり前」? 外国人が富士山で目にした…
  • 7
    【銘柄】オリエンタルランドが急落...日中対立が株価…
  • 8
    日本の「クマ問題」、ドイツの「問題クマ」比較...だ…
  • 9
    『SHOGUN 将軍』の成功は嬉しいが...岡田准一が目指…
  • 10
    「腸が弱ると全身が乱れる」...消化器専門医がすすめ…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中