最新記事

ネット

仕事ができる人は実践している 「お世話になっております」より効果的なメールの書き出し

2022年1月30日(日)08時00分
安田峰俊(ルポライター、立命館大学人文科学研究所客員協力研究員) *PRESIDENT Onlineからの転載

④相手が使っていた場合

こちらは①〜③とはまったく事情が異なる。むしろ人間的な親しみを示すために「お世話になっております」と書くケースだ。

たとえば私の場合でも、本当の意味で平素からお世話になっている恩人の1人に、「お世話になっております」でメールを書きおこす人がいる。相手がこの表現を使っているので、礼を失さないように似たような表現で返す――。このようなケースもないではない。

「お世話になっております」の代わりになるフレーズ

逆にいえば、先にあげた①〜④以外の場合では、「お世話になっております」は使わなくてもいい。

相手と人間的な関係を構築したい場合、定型句を連発するのは避けたい。とはいえ、メールごとに違う書き出しを考えていたのでは手間がかかりすぎる。

そこで私がよくおこなうのが、各種の局面で使う言葉のパターンを事前にいくつか準備しておき、そのときに最適な表現をかわりばんこに出していく方法だ。

たとえば、「お世話になっております」を使わない書き出しには、次のような例が考えられる。

・時刻や日時に関連して
「おはようございます」
「夜分に失礼いたします」
「休日にご連絡を差し上げて申し訳ございません」

・返信の場合に
「ご連絡をありがとうございます」
「興味深く拝読いたしました」

・何かをおこなってもらった場合に
「ありがとうございます」
「ご配慮をいただき恐縮です」

・情報を教えてもらった場合に
「ご教示をありがとうございました。なるほど、○○は××だったのですね」
「たいへん勉強になります」

・天候や時勢に関連して
「ずいぶんひどい台風でしたが、お変わりはございませんでしょうか」
「コロナ禍のなかですっかりご無音に打ち過ぎておりますが」

・事前に相手の体調が悪いと聞いていた場合に
「お風邪の具合はいかがでしょうか。大変ななか、ご対応をいただき申し訳ございません」
(※風邪や腰痛くらいの体調不良の場合。難病・重病の場合は「あえて触れない」でもよい)
今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

ユーロ圏、貿易摩擦・債務・市場乱高下が主要リスク=

ビジネス

日産CEO、日米関税交渉の加速を要望 早期の明確化

ワールド

カタール、国内米軍基地に100億ドル投資へ トラン

ワールド

トランプ氏、新たな戦闘機「F55」開発と「F22」
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:2029年 火星の旅
特集:2029年 火星の旅
2025年5月20日号(5/13発売)

トランプが「2029年の火星に到着」を宣言。アメリカが「赤い惑星」に自給自足型の都市を築く日

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    加齢による「筋肉量の減少」をどう防ぐのか?...最新研究が示す運動との相乗効果
  • 2
    心臓専門医が「絶対に食べない」と断言する「10の食品」とは?...理想は「1825年の食事」
  • 3
    ゴルフ場の近隣住民に「パーキンソン病」多発...原因は農薬と地下水か?【最新研究】
  • 4
    トランプ「薬価引き下げ」大統領令でも、なぜか製薬…
  • 5
    終始カメラを避ける「謎ムーブ」...24歳年下恋人とメ…
  • 6
    iPhone泥棒から届いた「Apple風SMS」...見抜いた被害…
  • 7
    カヤック中の女性がワニに襲われ死亡...現場動画に映…
  • 8
    サメによる「攻撃」増加の原因は「インフルエンサー…
  • 9
    あなたの下駄箱にも? 「高額転売」されている「一見…
  • 10
    母「iPhone買ったの!」→娘が見た「違和感の正体」に…
  • 1
    心臓専門医が「絶対に食べない」と断言する「10の食品」とは?...理想は「1825年の食事」
  • 2
    加齢による「筋肉量の減少」をどう防ぐのか?...最新研究が示す運動との相乗効果
  • 3
    5月の満月が「フラワームーン」と呼ばれる理由とは?
  • 4
    ゴルフ場の近隣住民に「パーキンソン病」多発...原因…
  • 5
    カヤック中の女性がワニに襲われ死亡...現場動画に映…
  • 6
    母「iPhone買ったの!」→娘が見た「違和感の正体」に…
  • 7
    シャーロット王女の「親指グッ」が話題に...弟ルイ王…
  • 8
    脂肪は自宅で燃やせる...理学療法士が勧める「3つの…
  • 9
    健康は「何を食べないか」次第...寿命を延ばす「5つ…
  • 10
    ロシア機「Su-30」が一瞬で塵に...海上ドローンで戦…
  • 1
    心臓専門医が「絶対に食べない」と断言する「10の食品」とは?...理想は「1825年の食事」
  • 2
    日本史上初めての中国人の大量移住が始まる
  • 3
    日本旅行が世界を魅了する本当の理由は「円安」ではない
  • 4
    脂肪は自宅で燃やせる...理学療法士が勧める「3つの…
  • 5
    加齢による「筋肉量の減少」をどう防ぐのか?...最新…
  • 6
    健康は「何を食べないか」次第...寿命を延ばす「5つ…
  • 7
    「2025年7月5日に隕石落下で大災害」は本当にあり得…
  • 8
    【クイズ】世界で最も「半導体の工場」が多い国どこ…
  • 9
    【クイズ】世界で2番目に「軍事費」が高い国は?...1…
  • 10
    MRI検査で体内に「有害金属」が残留する可能性【最新…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中