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上海・深圳の両証券取引所、サーキットブレーカー停止し、株式相場安定狙う

導入からわずか4日で“安全装置”の運用を停止、相場の安定化は図れるか?

2016年1月8日(金)10時58分

安全装置を取り外し?  1月7日、上海・深センの両証券取引所は、中国が8日付でサーキットブレーカーを停止する方針を表明した。写真は杭州の証券会社で7日撮影(2016年 ロイター/China Daily)

 上海・深圳の両証券取引所は7日、相場の急変時に取引を停止する「サーキットブレーカー」制度を8日から停止すると発表した。

 中国証券監督管理委員会(CSRC)の報道官は「サーキットブレーカーが株価急落の主因ではないが、想定通りに機能しなかった」とし、「コストが利点を上回った」と述べた。

 その上で、相場の安定化に向けて停止を決定したと説明し、制度改善に取り組む考えを示した。

 中国のサーキットブレーカー制度では、相場が5%下落した場合に取引を15分間中断、下落率が7%に達した時点で終日売買を停止とする。

 上海と深圳市場ではこの日、取引開始後30分足らずで今週2度目となるサーキットブレーカーが発動され、終日取引が停止された。

 日米韓などの市場にも同じ制度があるが、売買停止の基準をより高く設定しており、アナリストや投資家からは、中国の場合、発動の基準が低過ぎるため上手く機能しないとの指摘が出ていた。

  

[シンガポール/上海 7日 ロイター]


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