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ビットコインをめぐる5つの誤解を解く

2014年1月15日(水)15時09分
キャメロン・フラー

4)簡単に儲かる

 前述のとおりビットコイン価格は変動の振り幅が大きいので、儲けるのは容易ではない。短期的にはいくらか利益が出るかもしれないが、投資に回せる大量の余剰資金がない限り、既存の株式市場で「成長株」を狙うほうが一般投資家向きだろう。長期投資を行うなら、歴史の浅いビットコイン市場より実績のある市場が適している。

 しかもビットコインの急騰が始まったのはこの2カ月ほどのことにすぎない。昨年の大半の時期は90ドルと250ドルの間を行き来していた。

 また、ビットコインは「製造」が困難になってきている。生成に使われるアルゴリズムには特殊なコンピューターが必要だ。だがビットコインの知名度が高まるにつれ、処理速度の速いグラフィックカードの生産が需要に追い付かなくなっている。

5)違法行為に悪用されている

 昨年ビットコインに注目が集まった最大の要因は、麻薬取引などの闇サイト「シルクロード」の摘発だろう。仮想通貨の匿名性や金融機関の不在は、闇サイト利用者に好都合だった。

 だがシルクロードは閉鎖されてもビットコインは生き残ったことで、ビットコインの「犯罪の匂い」は薄れた。今でもビットコインと違法行為の関連を疑う人はいる。それでも導入する店が増えている事実は、まっとうな取引に使われている証拠だ。

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