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アップル vs. グーグル最終戦争

2011年2月21日(月)12時31分
ダニエル・ライオンズ(テクノロジー担当)

 ベライゾン版の発売で米国内でのiPhoneの売り上げは伸びるが、アンドロイドの勢いは止まらないとウィルソンはみている。「重要なのはアンドロイドが無料で提供され、アンドロイド搭載機が値下がりを続けていることだ。おかげで今年、世界の『スマートフォン化』が劇的に進むが、最も得をするのはiPhoneではない」

 テクノロジー専門ブログ「テッククランチ」の編集者マイケル・アリントンも、アンドロイド搭載機を使い続けるつもりだ。一番の理由は、無料もしくは格安の音声通話サービスのグーグル・ボイスが使えるから。iPhoneでも利用できるサービスだが、アンドロイド版の質には負けるという。

 もちろん、アンドロイドより優れた点は山ほどあると主張するiPhone信者も大勢いるだろう。しかしアップルには、あまりに大きな弱点がある。支配欲が強過ぎて、スマートフォンには1つの形しかあり得ないとの主張を捨てられないことだ。

 iPhoneを提供する通信会社がどれほど増えようと、結局アップルはパソコン市場と同じ運命をたどることになりそうだ。スマートフォン市場のニッチ企業になる運命を。

[2011年1月26日号掲載]

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