米FBI、捜査官に移民取り締まり優先方針伝達 司法省が新指針

5月12日、米連邦捜査局(FBI)は、捜査官に対し、移民の取り締まりに多くの時間を割き、ホワイトカラー犯罪(ホワイトカラー層による犯罪)の捜査を縮小するよう命じた。写真はFBI捜査官のシャツのロゴ。米ニューヨーク州で2021年10月撮影(2025年 ロイター/Carlo Allegri)
Sarah N. Lynch
[ワシントン 12日 ロイター] - 米連邦捜査局(FBI)は12日、捜査官に対し、移民の取り締まりに多くの時間を割き、ホワイトカラー犯罪(ホワイトカラー層による犯罪)の捜査を縮小するよう命じた。事情に詳しい関係筋4人がロイターに明らかにした。
捜査官は一連の会議で、トランプ政権による不法移民取り締まりを支援するために捜査時間の約3分の1を充てる必要があると各地方支部から命じられ、少なくとも年内はホワイトカラー事件捜査の優先順位を下げると告げられたという。
ロイターは具体的な地方支部の数や、全米の捜査官を対象とする指示なのかどうかを今のところ特定できていない。
FBI報道官からは今のところコメントを得られていない。
今回の命令は司法省刑事局長名で検察官に新しい指針が示されたのと同じ日に出された。同省はホワイトカラー事件捜査の「長さと付随的影響を最小限に抑える」よう検察官に命じている。
移民取り締まりは司法省法執行機関のほぼ管轄外だったが、トランプ大統領の取り締まり強化方針を受け、複数の機関から数千人の連邦法執行官が移民取締官として新たな仕事に従事することになり、犯罪捜査の人的リソースが他の分野から割かれている。